書物誕生 あたらしい古典入門<br> ヘロドトス『歴史』―世界の均衡を描く

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書物誕生 あたらしい古典入門
ヘロドトス『歴史』―世界の均衡を描く

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  • サイズ B6判/ページ数 186p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000282994
  • NDC分類 231.2
  • Cコード C0310

出版社内容情報

人間のなした出来事が忘れ去られてしまわないように――ヘロドトスが目指したのは、人間の営み総体の探究(ヒストリエー)だった。「歴史の父」を育んだ知的風土、トゥキュディデスら後世の歴史家との比較もふまえ、その独自の構想力を読み解く。

内容説明

「歴史」という概念がいまだ形をなさぬ頃、ヘロドトスを駆りたてたのは、人間の営みの総体を探究したいという思いであった。この「歴史の父」は、どのような知的風土から生まれでたのか。ペルシア戦争を主軸に各地の古史・民族誌を織り交ぜるという、輻輳した叙述をつらぬく精神とは何か。トゥキュディデスら後世の歴史家との比較、世界の伝説・昔話との関連もふまえながら、最古の歴史書の独自の構想力と豊饒な物語世界を読み解く。

目次

第1部 書物の旅路―歴史家はいかにして創られたか(歴史家を創ったもの;方法、旅と口碑蒐集;ヘロドトス評価の変遷)
第2部 作品世界を読む―世界を一つに見る『歴史』(主題と構想;口碑蒐集と『歴史』の主題;世界の均衡からキュクロス観へ)

著者等紹介

中務哲郎[ナカツカサテツオ]
1947年、大阪市生まれ。1975年、京都大学大学院博士課程修了。現在、京都大学名誉教授。西洋古典学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

12
岩波が最近出している古典再読シリーズの一冊。著者は京大名誉教授。ヘロドトスの『歴史』は一見歪で物語的な叙述構造を持っているとされるが、著者はこれを、強者が現れると必ず自壊して弱まり世界に均衡が生まれるという「キュクロス観」に依って組み立てられたのだとし、また冒頭に置かれたリュディア王クロイソスの伝記を、それに続く4人のペルシア諸王の伝記のプロトタイプとして書かれたとする。興味深い話ではあるが、ちょいちょい突っ込みどころもあるかなーと。スキタイとエジプトの扱いも気になる。2016/06/13

フリウリ

9
第一に見たこと、第二に聞いたこと、それらを踏まえて時に見解を述べるものの、伝承であれ逸話であれ伝えられていることはそのまま伝え、信じるかどうかは読み手に任せる、というヘロドトスの歴史記述の方法。しかし、その方法論は、引き続く時代には批判され、ようやく復権したのは大航海と宗教改革の時代、そしてルネサンスの古典主義に結びついた、という流れがわかりました。ヘロドトスが旅をしながら、どのようにメモをとったのか(当時はパピルスは稀少で、重い羊皮紙しかなかったという)ということについて、非常に興味があります。72024/05/08

うえ

7
「ヘロドトスがギリシア人と異民族とを公平に記述することができたのは、両者を分け隔てすることなく一つのものとして見る眼差しをもっていたからであるが…人間世界と生物の世界をも同じ神の配慮のもとにあるものとして、一つのものと見ていた。そしてその眼差しの根源には、人間の住む世界には一種の均衡があるとする確信があったように思われる…ヘロドトスは…図形として対称的な世界はまた生活の場としても均衡がとれていると考えた…ヘロドトスは世界各地に世界一を認める」世界一のイオニアの風土やキニュプスの穀物、信義のアラビア人など。2022/05/22

KAZOO

7
ヘロドトスの歴史は、かなり以前に読んだ覚えがあります。物語的な面白さがあったような感じがしました。この本はこの書物についてのヘロドトスがどのような考え方でものにしようとして言ったか、また当時の情勢を分析しながらこの書物についての魅力を語ってくれます。「歴史」を読みたくなると思います。2014/02/09

みのくま

4
ヘロドトスは物語として歴史を著述した。それは実際に起こった事を細大漏らさず記録する為ではなく、歴史の普遍的な構造を抽出する為であった。ヘロドトス「歴史」では、リュディアのクロイソス王からはじまり、ペルシア4代の王の興亡とペルシア戦争が描かれる。それは栄華を極めた王が、持たざる国に侵攻し滅んでいく「円環」構造を意図して書かれているのだ。ヘロドトスは、栄華故の傲慢が滅びの運命の招来していく様を幾度も描いているのはその為である。そして「歴史」はペルシア戦争後のアテネの傲慢を示唆し次の「円環」を示し筆を置いている2023/10/15

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