書物誕生 あたらしい古典入門
『荘子』―鶏となって時を告げよ

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  • サイズ B6判/ページ数 209,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000282925
  • NDC分類 124.25
  • Cコード C0310

内容説明

事物の生成変化に寄り添い、自由の根源的な可能性を指し示す「喜びの倫理」(ジル・ドゥルーズ)へ。現代哲学の最先端の課題とも響きあう、新たな『荘子』像の誕生。

目次

第1部 書物の旅路―『荘子』古今東西(『荘子』の系譜学;中国思想史における『荘子』読解―近代以前;近代中国哲学と『荘子』―胡適と馮友蘭;欧米における『荘子』読解)
第2部 作品世界を読む―物化の核心をめぐって(『荘子』の言語思想―共鳴するオラリテ;道の聞き方―道は屎尿にあり;物化と斉同―世界そのものの変容;『荘子』と他者論―魚の楽しみの構造;鶏となって時を告げよ―束縛からの解放)

著者等紹介

中島隆博[ナカジマタカヒロ]
1964年、高知県生まれ。1991年、東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程中退。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授。中国哲学、比較哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

16
荘子というのは全文をかなり前に読んだことがあるのですが、様々な船員が出てきたりして寓話的な意味合いを持っていると感じたものでした。ここでは第1部で荘子のその系譜や中国あるいは欧米における読み方、あるいは解釈の仕方がどのようなものかを紹介しています。第2部では、その作品世界を渉猟しています。荘子がよく理解できる本だと思います。2014/07/03

eraser head

2
テレビで『君の名は。』を見たことで、再読してみた。ニヒリズムに囚われない在り方が物化の思想の根本にあるのではないか。魚の楽しみを知ることは、まさに濠水の橋の上で訪れた経験であって、その背景、配置を離れた知識ではない。そのような経験の位相に安んずる受動性にコミュニケーションを開くことは、一般化できない知識であると言いたくなるけれど、それを求めようとする能動性がはたらくと、探求のパラドックスのように求めた当のものとは異なる何かに舫着するか探求を始めることができないのだろうが、何が適切な「近さ」となるのか。2019/07/02

悠里

1
生活から離れた文化 をもつ虚しさ。 具体論の根拠はそれ自身で、一般論では簡単に打ち消せない。 天、万物斉同、道、養精論…確かに仏教っぽい。2013/11/06

takataka

0
朝日新聞の荘子紹介の2冊目。こちらは古代からヨーロッパ、現代まで、荘子はどのように読まれてきたのかがわかります。さらにいままでの解釈とは別の角度からの読みが提示されます。荘子を読むに際してどの解説で荘子を読むかで、ずいぶん理解が違ってしまいますね。やっぱり原典なんでしょうけどね。読めればね。2015/12/08

一樹真人

0
古今東西主だった学者の荘子解釈をかいつまんで紹介し、氏自身の考えも述べている。後者の比重が高く、ゆえに氏による荘子注釈本とみてよいだろう。ただ、原典全文は載せていず、要所要所引用しているだけである。氏による原典全文にわたっての注釈も読んでみたいなと思った。2024/07/22

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