高まる生活リスク―社会保障と医療

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  • サイズ B6判/ページ数 185p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000282604
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0322

出版社内容情報

改革開放政策の下で「単位」が崩壊すると、多くの農民は医療保険のない状況におかれることになった。急速に進むグローバル化と少子高齢化の中で、社会保障制度をいかに再構築するか、現在の中国が直面する難題に迫る。

内容説明

中国は、社会主義化の中で、「単位」(都市部の工場や農村の人民公社)に付随する福利厚生の充実によって、人々の暮らしの安定化を図った。改革開放政策によって、人民公社がなくなり、国有企業が縮小し、社会福祉を支えていた「単位」が崩壊すると、社会保障や医療サービスはむき出しの市場原理にさらされ、多くの農民は医療保険のない状況に置かれることになった。社会保障制度と公共性の再構築は、高齢化社会を迎えた現代中国が抱えるアキレス腱となっており、現代日本が抱える問題でもある。

目次

第1章 中国社会と医療・衛生
第2章 社会主義革命と医療・衛生
第3章 社会主義革命と生活保障―計画経済期の継続と矛盾
第4章 改革開放期の生活保障―社会保険の制度改革の展開
第5章 医療の市場化―「看病難、看病貴」の構図
第6章 和諧社会の社会保障―社会保険の再編と社会福祉の胎動(二〇〇二年‐現在)
第7章 SARSの衝撃―リスクとしての感染症
第8章 社会福祉の多元化―中国と香港の動向
おわりに―生活保障の担い手とリスクの推移

著者等紹介

飯島渉[イイジマワタル]
1960年生まれ。青山学院大学教授。医療史・東洋史

澤田ゆかり[サワダユカリ]
1961年生まれ。東京外国語大学教授。国際関係論・中国地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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