出版社内容情報
戦後3年目となり、雑誌検閲は事前検閲から事後検閲に移行する。経済的危機と社会的不安から再建への転換を促す言説が登場。「現代かなづかい」と「当用漢字表」の公布により、戦後の文学表現は新たな展開を迎える。
内容説明
プランゲ文庫から精選する検閲の痕跡も生々しい原資料で味わう戦後文学。GHQの雑誌検閲は事後検閲へと移行し「現代かなづかい」と「当用漢字表」が公布された。「危機と不安」から「再建」へ、文学の新たな展開。
目次
第1章 対談・座談会 「戦後的」な問題の、連続と分岐へ(「肉体の門」座談会;問題作家を截る;二十代座談会 青春の再建 ほか)
第2章 小説 「断続」を「断続」として語ることば(戦艦大和(細川宗吉(吉田満))
だいこん(第六回)(久生十蘭)
だいこん(第六回)雑誌掲載本文(久生十蘭) ほか)
第3章 評論・エッセイ 文学者の戦争責任追及から政治と文学論争へ(この人々を見よ!;文学に於ける思想と肉体;新しい政治と文学 ほか)
著者等紹介
山本武利[ヤマモトタケトシ]
1940年生。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。早稲田大学政治経済学術院教授。メディア史
川崎賢子[カワサキケンコ]
文芸評論家。日本近代文学・文化
十重田裕一[トエダヒロカズ]
1964年生。早稲田大学文学学術院教授。日本近代文学
宗像和重[ムナカタカズシゲ]
1953年生。早稲田大学政治経済学術院教授。日本近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。