内容説明
夜空を見上げていて感動をおぼえつつ、いつのまにか物思いにふけっていたことはありませんか。本講義は、宇宙をめぐる近代科学の探究と、人間の認識能力に関する哲学的探究がスリリングに交錯します。さらに、宇宙の時間は有限か無限かという古くて新しい哲学上の難問にも挑戦。哲学の広がりと深さが感得できる重厚な講義。
目次
講義の七日間 自然哲学のゆくえ(コスモロジーの自立;ケプラーの夢;無限宇宙の永遠の沈黙;時空をめぐる論争;レヴォリューション―回転か革命か;決定論の崩壊;ビッグバンの方へ)
補講 宇宙の時間、有限か無限か(有限説と無限説;カントのアンチノミー;パースの宇宙論)
著者等紹介
伊藤邦武[イトウクニタケ]
1949年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Takao
1
2007年11月6日発行(2008年1月15日、第2刷)。字面を眺めただけで果たして「読んだ」と言えるのか。やはり哲学の本は難しい。現代宇宙科学が宇宙誕生の謎に迫る様々な成果をあげている中で、古代ギリシャで自然哲学が果たしたような役割が、現代哲学にもあるのだろうか。138億年前のビッグバンから宇宙が始まった、という考え方を100年前の哲学者パースが「予言」していることからすれば、今後も哲学者の果たす役割はあるのだろう。宇宙の有限・無限の論争で、キリスト教とギリシャ思想との根本的な対立に少し興味を持った。2017/02/25
しゃんぷーしょく
0
哲学の本は何度読んでもつかみどころがなく、読み終わった気がしない。もう一度読めば、少しはわかるようになるだろうか2016/04/27