内容説明
「日の出から日の入りまで、その領土で太陽が輝かないときはないのだ」―一世紀余りにわたって強大な一大帝国を誇ったスペインは、一七世紀後半に入ると一転して大きく凋落する。「スペイン帝国」とは何であったのか。王権の性格、軍事力、帝国経済、衰退をもたらした要因、異端審問制度の果たした役割、「血の純潔」問題、スペインの社会的・文化的異質性など、つねに論争を呼んできた「黄金時代」をめぐるスペイン史学の主要な議論を、歴史に対するステレオタイプ的理解をきびしく批判しながら紹介する。
目次
第1章 序
第2章 スペインの絶対王政
第3章 帝国の創造と崩壊
第4章 スペインは衰退したのか
第5章 なぜ宗教改革が行なわれなかったのか
第6章 スペインは異なっていたのか―黄金時代の社会と文化
第7章 結論
著者等紹介
ケイメン,ヘンリー[ケイメン,ヘンリー][Kamen,Henry]
1936年生まれ。スペイン近代史。元バルセローナ高等学術研究院教授
立石博高[タテイシヒロタカ]
1951年生まれ。スペイン近代史。現在、東京外国語大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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