クリティーク社会学<br> 慈悲のポリティクス―モーツァルトのオペラにおいて、誰が誰を赦すのか

個数:

クリティーク社会学
慈悲のポリティクス―モーツァルトのオペラにおいて、誰が誰を赦すのか

  • ウェブストアに3冊在庫がございます。(2025年07月22日 05時07分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000271783
  • NDC分類 361.1
  • Cコード C0336

出版社内容情報

どんな相手も無条件に愛し赦す、そうした純粋で絶対的な慈悲の世界が存在するとしたら--。だがそれは、現実には存在し得ないものであり、仮に実現したとしても生と社会への不都合に帰結してしまう。本書では、モーツァルトの赦しを題材とする後期のオペラ作品から、この二重の困難をめぐるアポリアを追求する。

内容説明

仇敵の息子を一方的に赦し解放する太守セリム(『後宮からの逃走』)、自分を裏切った夫に慈悲を与える伯爵夫人ロジーナ(『フィガロの結婚』)、愛と赦しを説くザラストロ(『魔笛』)…モーツァルトのオペラに表現された「慈悲」や「赦し」を精緻に解釈することで、そこに内在する無差別な愛や慈悲の不可能性やジレンマ、そしてそれを乗り越える世界のありようを導き出す。社会学者によるモーツァルト読解を通じた、愛と慈悲をめぐる画期的な共同体論。

目次

第1章 慈悲の問題系―モーツァルトのオペラにおける「赦し」(慈悲とその困難;モーツァルトのオペラと「赦し」―『イドメネオ』と『後宮からの逃走』;ふたつの世界の葛藤―エリアスの仮説から)
第2章 赦しによる共同体―『フィガロの結婚』(中断された赦し―『フィガロの結婚』第一幕・第二幕;三つの和解―『フィガロの結婚』第三幕・第四幕;「赦し主」と共同体)
第3章 ふたつの赦しなき世界―『ドン・ジョヴァンニ』と『コジ・ファン・トゥッテ』(愛の無差別主義者たち;赦しを拒絶する自由―『ドン・ジョヴァンニ』;不完全なものとしての平等―『コジ・ファン・トゥッテ』)
第4章 無差別な慈悲の残酷―『皇帝ティートの慈悲』(一七九一年のオペラ・セリア;無差別主義的な慈悲―『皇帝ティートの慈悲』第一幕;重唱に加わる皇帝―『皇帝ティートの慈悲』第二幕)
第5章 慈悲のポリティクスからの自由―『魔笛』(無力な王子―タミーノの物語;復讐者と赦し主の系譜―夜の女王とザラストロ;慈悲の共同体からの自由―パミーナの物語)

著者等紹介

奥村隆[オクムラタカシ]
1961年生まれ。関西学院大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

91
モーツァルトの後期のオペラを「赦し」と「愛」というキーワードで考察する見事な一冊。太守セリムと皇帝ティートとザラストロが「外からの赦し」という共通点を持つのは納得するが、無差別の愛という意味でドン・ジョヴァンニとケルビーノとドン・アルフォンソが同一線上にあるとは驚く。同じ意味で、無差別な慈悲が残酷さや無力さを生むことを「ティート」が象徴し、慈悲の共同体からの自由を「魔笛」が体現しているという指摘も鋭い。何より、私自身が作品の評価を躊躇する「皇帝ティートの慈悲」の見事な解釈には目から鱗である。抜群に面白い!2022/03/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19155447
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品