内容説明
土の中から姿をあらわす、大昔の人たちの生活のあと。これらの考古資料はいったい何を語るのか。分布や年代の考え方、文献史学や民俗学とのかかわりなど、考古学の方法をやさしく論じる。そして、モールス以降の日本近代考古学の歩みを概観、「古代への情熱」と科学的な目で追究した研究者たちの足跡を追う。考古学の未来を拓くユニークな案内書。
目次
日本文化を論じるために
1 考古学の方法(原始・古代の考古資料;考古学の年代;分布論;考古学と民俗学;文献資料と考古資料)
2 日本考古学の歩み(考古学史を語る;日本近代考古学の始まるころ―モールス、シーボルト、佐々木忠二郎資料に寄せて;モールスから坪井正五郎までの間;山内清男論)
著者等紹介
佐原真[サハラマコト]
1932年、大阪に生まれる。幼稚園のとき土器片を拾ったことから考古学の道に。大阪外国語大学ドイツ語学科を経て、64年京都大学大学院博士課程修了。外国文献、関連諸学への広い視野をもつ。奈良国立文化財研究所勤務の後、国立歴史民俗博物館に移り、97~2001年、同館館長。考古学の知見を現代の生活に結びつけ、分かりやすく語り続けた。02年逝去
金関恕[カナセキヒロシ]
1927年生まれ。大阪府立弥生文化博物館館長
春成秀爾[ハルナリヒデジ]
1942年生まれ。国立歴史民俗博物館教授
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