内容説明
ヨーロッパ勢力による「世界分割」は、なぜ起こったのか―帝国主義は、外交・政治・経済はもちろん、思想・文化・心性、さらには植民地における現地情勢などの多面的な検証を要する、近代史最大の課題である。ヨーロッパの帝国主義が最も激しく展開した一八六〇年代から第一次大戦前までを中心に、問題のありかを整理。レーニン、ホブスンの古典的理論から、社会帝国主義論、「現地の危機」論、世界システム論、ジェントルマン資本主義論まで、膨大なアプローチを分析し、総合的かつ批判的な帝国主義理解を提唱する。
目次
第1章 帝国主義をめぐる定義と理論
第2章 「ヨーロッパ内」からの説明(1)その政治的側面について
第3章 「ヨーロッパ内」からの説明(2)その社会的・経済的側面について
第4章 「周辺」からの説明
第5章 その他の最近のアプローチ
第6章 膨張と帝国
著者等紹介
ポーター,アンドリュー[ポーター,アンドリュー][Porter,Andrew N.]
イギリス、ロンドン大学ローズ帝国史講座教授。イギリス帝国史
福井憲彦[フクイノリヒコ]
1946年生まれ。フランス近現代史。学習院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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oDaDa
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難しいが、読んだ後、頭が良くなったように感じる(笑)
ダージリン
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一口で帝国主義といってもその論点は多様であり、決して紋切り型で済む話ではないことは分かった。もう少し個別具体的な歴史的背景を伴う話を期待していたのだが。2011/08/20
こんがら童子
0
帝国主義研究をいくつかの観点からまとめるというものであって、その観点は明確でわかりやすい。でも、実際その中身はと言うと、いまいち整理されていないようで、初学者を対象としているというのだが、読みやすいものではなかった。また、それ程面白い内容でもなかった。2011/01/28