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出版社内容情報
政治運動から民話の世界まで、日常感覚を基盤とした内省的思想の系譜を原典で辿り、未来への展望を探る。
内容説明
敗戦、経済成長、安保闘争、憲法、そして沖縄、福島…戦後史の様々な出来事の背後には常に、郷土、職場、隣近所などの日々の暮らしと人間関係に支えられたリアリティが基層となって堆積している。政治化された概念やイデオロギーとは異なる、生活感覚に根差した言語と感覚に徹底的に沈潜することで生み出された二三篇の作品群を収録。日常を基盤とした思索の系譜を原典で辿り、未来への展望を探る。
目次
1 はじまりの地点
2 身の廻りから
3 内省と仲間
4 民話の力
5 どう向き合うか
6 ことばと場所
著者等紹介
鶴見太郎[ツルミタロウ]
1965年生。早稲田大学文学学術院教授。京都大学大学院博士課程修了。博士(文学・京都大学)。京都文教大学、国立民族学博物館を経て現職。専門は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
14
初めて読んだ形式で読み方がわからん。言葉にできず、ただ抱きしめる~ほらあなたにとって大事な人ほどすぐそばにいるの~ただ~あなたにだけ届いて欲しい~響け恋の歌(小さな恋のうた:MONGOL800)2016/12/19
てれまこし
10
「政治とは可能性のアートである」とはビスマルクの言葉。わが国の前首相なども口している。この「可能性」に対立するものの一つが「日常」。マキャヴェリが洞察したように、伝統的慣習を脅かされないかぎり、民衆は政治権力に抵抗しない。だが、生活を脅かされた民衆は必ず抵抗する。生活のために命さえかける。まずは生活で、イデオロギーは後からついてくる。この受動性、反革命性にもかかわらず、国家や市場が生活圏を越えて広域化し、すべてが流動化される近代においては、上からの革命に抵抗する主体性を日常から汲み取ってこないとならない。2021/05/10
マウンテンゴリラ
2
本シリーズ、"戦後日本の思想水脈"を読んできたなかで、高所から見下すのでなく、また、借り物の思想でもない、民衆に寄り添い、その探求姿勢の中から、内発的に紡がれてきた思想であるだけに、最も親しみを感じやすかった。また、論者の多くが、所謂プロの研究者や思想家とは違った、私などにも馴染みのある氏名の人が多かったことにも興味をそそられた。しかしある面では、このことが日本人の理屈嫌い、非論理性を象徴しているのかもしれない。そもそも、思想というものをプロとアマに分けること自体が、ナンセンスであるかもしれない。→(2)2018/05/15
numainu
2
評価C2017/02/15