出版社内容情報
金儲けのために戦争を仕掛ける人と,生命財産を奪われる人の群れ.アフリカ各地の内戦の犠牲者たちを訪ねながら,終わりなき戦争の構図を見きわめ,暴力と殺戮が日常化した社会で生きることの意味を問う.
内容説明
戦争の現実と真実を伝える報道写真ドキュメンタリー。コンゴ、アンゴラ、リベリア、シエラレオネ。内戦の犠牲者たち。暴力と殺戮が日常化した社会で生きることの意味を問う。
目次
写真編(シエラレオネ;アンゴラ;リベリア)
本文編(九八年、混沌の首都キンシャサ;写真で何ができるのか;二〇〇〇年パレスチナ、ヨルダン川西岸ラマラ;再びアフリカへアンゴラ;残された孤児たち ほか)
著者等紹介
亀山亮[カメヤマリョウ]
1976年、東京生まれ千葉県育ち。フォト・ジャーナリスト。16歳から写真をはじめ、96年から中南米の撮影を開始。palestine intifada(自費出版)。パレスチナの写真でコニカ特別賞、さがみはら写真新人賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
252
著者の亀山亮は、15歳で三里塚を撮りはじめ、その後は中南米、アフリカを取材する社会派カメラマン。本書は2003年のシエラレオネ、アンゴラ、リベリアを取材したものである。ここでは直接の戦場が撮られているわけではないが、戦禍の跡も生々しい現実が映し出されている。戦闘の終りは、必ずしもこの地の人々の平和を意味するものではない。飢餓、戦傷ばかりか、家や畑を失い、あるいは身内をすべて失った子供や老人たちなど、その後も極限状態が続くのである。亀山は「気づかせることが唯一の強さだ」とのユージン・スミスの言葉を糧に撮る。2024/11/09
愛希穂
1
シェラレオネ、アンゴラ、リベリアにおける内戦の犠牲者を訪ね歩いた著者。その報告とモノクロ写真に衝撃を受けた。 そもそもこの3国であのような内戦があったことすら知らなかった。情報の非対称をここでも強く感じた。 石油やダイヤモンドの採掘権を巡って政府軍と反政府軍が争う。彼らは採掘で得た利益で、アメリカや中国、ロシアから武器を買う。アンゴラにはその除去に1世紀以上かかるほどの地雷が埋…(ブクレコからインポート、全文はコメントに掲載されています)2018/12/21
もまちそ
1
写真って押せば誰でも取れると思われているけれど、そうではないのです。まだ30代の彼のような若いカメラマン達が命を懸けて写真を撮り、メッセージを発信してくれている事にありがたく思います。2011/05/15
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