世界歴史選書
東南アジアの港市世界―地域社会の形成と世界秩序

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  • サイズ B6判/ページ数 214,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000268516
  • NDC分類 223
  • Cコード C0322

出版社内容情報

東南アジア世界では,多様な集団を媒介する独特な統治体制として,港市(こうし)国家が形成された.港市権力は,いかなる世界観によって地域秩序を構築したのか.媒介的権力という新たな視点から,東南アジア史を描きだす.

内容説明

多様な生態環境のもと、豊かな交易商品を産する東南アジアは、早くから東西交流の結節点として栄え、一五‐一七世紀には「交易の時代」と呼ばれる未曽有の活況を迎えた。アジアからヨーロッパに至るさまざまな地域の人・もの・文化を引きつけたこの世界では、多様な集団を媒介する独特な権力として、いくつもの港市国家が生まれ、光芒を繰り返した。それらの港市権力は、いかなる世界観によって地域秩序を構築したのか。また近代植民地体制は、港市を中心とする地域社会をいかに変容させたのか。媒介的権力という視点から東南アジア史を描きだす。

目次

序章 広域秩序圏と地元世界
第1章 開かれた港市―広域秩序圏の形成媒体
第2章 「異界」の展開
第3章 内陸民の世界観
第4章 海域マレー世界の形成
第5章 一九世紀における港市・後背地関係の変容
第6章 植民地体制下の港市と現地人インフォーマント
終章 交錯する関係性―介在者と権力

著者等紹介

弘末雅士[ヒロスエマサシ]
1952年生。インドネシア史。現在、立教大学文学部教授。博士(Ph.D.)
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感想・レビュー

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MUNEKAZ

12
東南アジアの港市国家を、外来者(商人、旅行者)と内陸民(生産者)を結ぶ仲介者と捉え、それぞれに見せる二面性を紹介した一冊。外来者には開かれた商業環境と文明化された姿を見せる一方で、内陸民には伝統を重視し神話との繋がりを見せつける。またその中で外来者と内陸民が直接に結び付くのを防ぐため、「人喰い」や「女人島」などのおどろおどろしい伝説が流布される。それは港市国家が西欧の支配を受けても変わらず、ジャワではオランダ人が内陸民の子孫という由緒も生まれたり。意識の面から港市国家とは何かを語っており面白い。2021/09/16

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