出版社内容情報
アラブ問題と関わって,社会主義シオニズムの性格とその変容の過程はいかなるものであったか.建国を指導したベングリオンと労働運動における民族分離主義の軌跡を思想史的に解明.厖大なヘブライ語資料を駆使した労作.
目次
第1章 異端の社会主義者(一九〇五‐一九一七)―アラブ問題の可視化(民族分離主義の源流;ベングリオンの精神形成と第一次ロシア革命 ほか)
第2章 共存の模索(一九一八‐一九二九)―労働者階級の団結と民族問題(模索の前提;階級団結の理念と現実 ほか)
第3章 分離する「隣人」―パレスチナ連邦構想の挫折(分離と共存のはざまで;パレスチナ連邦構想とその挫折 ほか)
第4章 階級から民族へ(一九二〇年代‐一九三〇年代)―ヘブライ労働とキブーツ運動(ヘブライ労働と分離の深化;労働者階級から「労働者民族」へ ほか)
第5章 模索の終焉(一九三六‐一九三九)―民族分離への道(「幻想」の放棄;アラブ人住民移送論議 ほか)
著者等紹介
森まり子[モリマリコ]
現姓、鴨下。1970年、東京都生れ。2001年、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。ハーバード大学中東研究所ポスト・ドクトラル・フェロー
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