出版社内容情報
アジアと地中海をつなぐ広大なインド洋.モンスーンが育む自然の息づかいと,それを巧みに利用する人びとの交流のうねりが,平和で多様な海世界をつくりあげてきた.海から陸を見つめ,アジアの新しいすがたを提示するシリーズ第2冊.
内容説明
はるか数千キロの波濤を越え、マダガスカルへ渡った東南アジアの人びと。ダウ船とジャンク船が行き交い、人・もの・情報が集散する港市…。モンスーンが育む自然の息づかいと、それをたくみに利用する人びとの交流のうねりが、排除のない、平和で多様なインド洋海域世界をつくりあげた。アジアとヨーロッパをつなぐ広大なインド洋の歴史と現在を総合的に提示する。
目次
モンスーン文化圏という世界
モンスーンの卓越するインド洋
インド洋伝統船の世界
イスラム以前のインド洋世界―ソコトラ島から垣間見る
港を掘る―シナイ半島の港市遺跡
アジアから見た東インド会社
マダガスカルとボルネオのあいだ
インド洋のカヌー文化―マダガスカル沿岸漁民ヴェズの村から
インド洋世界に広がるインド系社会
ハドラミー・ネットワーク
鳳凰は海路で渡った
座談会 モンスーンが育む世界