出版社内容情報
ジャック・ラカンが残した,今なお読み尽くせぬテキスト『エクリ』-気鋭の文芸評論家ギャロップが,『エクリ』の大胆なフェミニズム的読解を通して,全く新しいラカン像を提示した秀作.
内容説明
精神分析学の革新者ジャック・ラカンが残した『エクリ』は、今なお読み尽くせぬ豊かなテキストであり、読みのプロを自認するものを誘惑してやまない。ラカンの文体に精神分析の実践のように対峙していく、気鋭の文芸評論家ギャロップの大胆な試みは、見事なフェミニズム的読解となって、ラカンの思想の深奥を切り開いている。
目次
1 『エクリ』を読む
2 他者としてのアメリカ―「『盗まれた手紙』についてのゼミナール」
3 どこから始めるか―「鏡像段階」
4 フロイトへの回帰のための方向指示―「フロイト的事象」
5 隠喩と換喩―「文字の審級」
6 ファルスを読む―「ファルスの意味作用」
7 死せる作者の夢―「主体の壊乱」