出版社内容情報
従来の政治思想史叙述を非歴史的と断じ去って登場した「新しい思想史学」の旗手スキナーが,言語行為論から解釈学,さらには新批評までを視野におさめて,自らの思想史学の核心を語る.思想史学の大胆な革新.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷほは
1
ブルンナー『ヨーロッパ』はクネヒトknechtって英語に直せばナイトknightだよね、みたいな感じで中世の主従関係を論じていく西欧の言語的な深みのある知見が勉強になったが、言語「論」的な頭の痛くなる理論的視座はなかったため、本書第1章の論文「思想史における意味と理解」はとても刺激的な展開だった。一緒に買ったのだが冒頭の編者による解説「ペンと剣」がクソつまらなかったので放置してたのを後悔せざるをない。2・3章あたりはルーマンの「コミュニケーション」概念が実によく出来たものだということの確認にちょうどよい。2018/02/18