内容説明
東アジアで排外的ナショナリズムが勢いを増す一方、貿易依存度はますます高まり、いまや東アジアは、歴史上はじめて、ヒト・もの・情報がダイナミックに環流する空間としてその地域性を強めてきている。不毛なナショナリズムを克服し、制度としての東アジア共同体を構築する可能性はどのようにしたら開けるのか。政治・経済・社会変動など、ここ25年間を回顧し、膨大なデータを解析、2020年頃までの未来を展望する。5年間の共同研究の集大成。
目次
総論 「東アジア共同体」を設計する―現代アジア学へのチャレンジ
1 地域からのアプローチ(ASEAN体験と東アジア;メコン・サブ地域の実験;中国の地域外交と東アジア共同体―多元的・重層的地域協力関係の構築;韓国の共同体構想と安全保障―「不戦の共同体」構想の陥穽;日本の「東アジア共同体外交」と共同体構想―二国間主義と多国間主義の間)
2 課題からのアプローチ(アジアの中のナショナリズムとリージョナリズム―グローバリゼーション下の相克と超克;東アジアの新地域形成と「地方」;政治発展と地域主義―アセアン諸国を中心に;ASEAN地域フォーラムの課題―非伝統的安全保障問題がもたらす矛盾と逆説;北東アジアのエネルギー資源外交―「エネルギー安全保障のジレンマ」と地域協力の可能性)
3 理論からのアプローチ(地域統合理論と「東アジア共同体」;ASEANと安全保障共同体―構成主義アプローチからの理解;東アジアにおける非伝統的安全保障と地域協力―国際労働移住、国際人身取引、HIV/エイズ問題を中心に)
著者等紹介
山本武彦[ヤマモトタケヒコ]
早稲田大学政治経済学術院教授、政治学修士(専攻・国際政治学)
天児慧[アマコサトシ]
早稲田大学アジア太平洋研究科教授、社会学博士(専攻・国際関係学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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