出版社内容情報
ローマ・カトリックは最近,進化論絶対否定をあらためた.それでは,宗教は科学的に「真理の道」をゆずったのだろうか.科学的真理の根拠である「科学的実証」と宗教的真理の意味を歴史的に吟味し,真理への道を示唆する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koushi Kawasoe
1
今でこそ科学と宗教は完全に別離しており、それらの相互の役割が別々に論じられることに違和感はないが、かつてはこの両者が密接な関係にあった。このことは、本書でも述べられているように、独立した科学の暴走を止めることができるのは宗教であり、利益と結びつく知的探求とそれを制する倫理的自省の均衡状態に価値を見出さなければならない。豊かになった物質文化は未だ死や生の問題に対して万能ではない。そこで「豊かな」精神文化を実現するための宗教の役割は大きい。現代において、「科学的真理」に囲まれた宗教家(=私)に対し示唆に富む。2019/02/24
-
- 和書
- 小林一茶なぞ・ふしぎ旅