出版社内容情報
戦後最悪といわれる日中関係.いったいいかなる要因で、何が問題なのか? 70年代の日米中関係の大転換に今日の日中が直面する諸課題の源流を求め,日中米ソ関係の大転換の背景は何か,今日の日中関係の悪化は国交正常化の特殊なプロセスがもたらしたものなのかどうか,米国・中国・台湾・日本の学者が一堂に会し、徹底検証する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中峰和
1
日中関係の源流を探るため昨年3月に実施した国際シンポジウムを記録した本書。日中国交正常化といえば田中角栄だけの功績のような誤解。実は経済政策の失敗や金脈問題などの失政を除くと田中には日中正常化しかなかったため、「神話化」の形成が進んだようだ。70~80年代は日中関係に問題が起こると、田中派の政治力に依存して問題解決を図ろうとしてきた。今日の日中関係が直面する課題の源流は、70年代の不完全なスタートに求められるているようだ。尖閣諸島問題はその際たるもの。台湾までが領有権を主張する複雑さ。解決の糸口は何処に。2015/02/05
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