内容説明
安倍首相が執着する集団的自衛権の行使容認。憲法九条を実質骨抜きにし、平和国家としての日本のあり方を根底から覆すに等しいことを、閣議決定で済ませてよいのか。立憲主義の破壊など憲法解釈の変更がもたらす深刻な事態について、憲法学者、政治学者、ジャーナリストなどさまざまな論者が多角的に分析。安保法制懇の報告書、パネルを使用した総理会見、与党協議等に現れた国民をミスリードする数々の議論に対しても批判を加える。過去の政府答弁など充実した資料も付した、全国民必読の書。
目次
1 安倍政権は何をやりたいのか(安倍政治の戦後史的位相;危険な政治的信条の代償として「国民の命と暮らし」が奪われる;対談 安倍総理は何を欲しているのか;インタビュー 現実を無視した危険な火遊び)
2 立憲主義の破壊(私たちに何が求められているのか;禁じ手ではなく正攻法を、情より理を;集団的自衛権論の展開と安保法制懇報告;集団的自衛権行使が憲法上認められない理由―「背広を着た関東軍」安保法制懇の思考;砂川事件最高裁判決、田中補則意見、「必要最小限度」の行使;立憲主義は政府による憲法解釈変更を禁止する;インタビュー 「限定」であっても、日本の平和主義を大きく変容させる)
3 国際環境の変化と集団的自衛権(グローバルな寡頭支配の拡散に日本の立憲デモクラシーは抗えるか;米国外交からみた集団的自衛権;沖縄からの異議申し立て;集団的自衛権を支える安全保障概念を問い直す)
4 私はこう考える(インタビュー 最悪の事態を想定することの落とし穴;インタビュー 日本は「ワイマールの落日」を繰り返すな;インタビュー 元防衛大臣として問う安倍首相の政治観)
著者等紹介
奥平康弘[オクダイラヤスヒロ]
1929年生。東京大学名誉教授。憲法学
山口二郎[ヤマグチジロウ]
1958年生。法政大学教授。政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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