角筆のひらく文化史―見えない文字を読み解く

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000259668
  • NDC分類 210.02
  • Cコード C0020

出版社内容情報

尖った先端を紙などに押し当てて凹ませ、文字や符号や絵を書く道具、角筆。その見えにくさという性質から、鉛筆の普及以前には、漢籍や仏典の訓点、下書き、秘密の記録など多様に用いられていた。半世紀以上にわたり日本全国および中国・韓国で数多くの角筆文献を掘り起こしてきた著者が、角筆の世界のもつ広がりを解き明かす「文字の文化史」。

内容説明

「角筆」とは、尖った先端を紙などに押し当てて凹ませ、文字や符合や絵を書く用具であり、書かれたものが見えにくいという性質から、鉛筆の普及以前には、漢籍や仏典の訓点、下書き、秘密の記録など多様に用いられていた。半世紀以上にわたり日本全国および中国・韓国で数多くの角筆文献を掘り起こしてきた著者が、角筆の世界のもつ広がりを解き明かす“文字の文化史”。

目次

第1部 日本国内での発見(白紙の手紙―高野長英脱獄の意志表示;白紙の記録―記録に託した真情;白紙の遺書―平井収二郎角筆に込めた真情;江戸時代の全国の方言―方言史をひらく ほか)
第2部 東アジアへの広がり(労幹先生―漢代木簡の角筆文字を追う;敦煌文書の角筆文字―中国の角筆紙文書;韓国の角筆文献―ヲコト点の源流;角筆で書いた新羅語の発見―片仮名の先蹤)

著者等紹介

小林芳規[コバヤシヨシノリ]
1929年山梨県生。東京文理科大学文学科国語学国文学専攻卒業。広島大学教授、徳島文理大学教授などを歴任。広島大学名誉教授。文学博士(東京教育大学)。専攻は国語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyaz

1
『東京帝大叡古教授』を読んで知った「角筆」。象牙や竹で出来た先端が鋭い「筆」で木簡や紙に押し当て、溝で文字を書く道具。人に知られないように送くる手紙に使われた、というのは半信半疑だが、印刷物が大衆のものでない時代に、貴重な経典や教則に読みや訓点を角筆で描いたということは納得がいく。また、「読み」が書かれた当時の、その地方での音を文字にしたという筆者の推測は素晴らしい。録音機がない時代の「言葉」と「方言」を調べる筆者の研究に驚かされた。この本をこの歳になって知るとは。世の中まだまだ知らない事が多い。星4つ。2018/04/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7991382
  • ご注意事項

最近チェックした商品