内容説明
杜甫・孔子などの中国古典に関するもの、その落語訳、ことばの問題、日中交流史、近代日本文学、師友についてなど多彩なテーマの随筆・講演を収録。軽妙な筆致で楽しく読めるエッセイ集。
目次
1(『荘子』の世界;竹林の七賢;陶淵明の故郷 ほか)
2(杜甫生誕一三〇〇年に思う;杜甫のユーモア;杜甫の詩の連環性 ほか)
3(荷風という雅号;『山月記』の虎;「清」字の相性 ほか)
著者等紹介
興膳宏[コウゼンヒロシ]
1936年福岡県生まれ。1966年、京都大学大学院博士課程修了。京都大学教授、京都国立博物館長を経て、京都大学名誉教授。中国文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
29
有名詩人は多くが60前後で亡くなった(31頁)。陸游は長寿の秘訣を自炊して、食後散歩して昼寝。病気を楽しむほど(35頁)。楽隠居とはこういうことではないか。現代日本は楽隠居もできず、先進国と言えるのか? 鈴木虎雄の詩は現代に通用する気もする(いくさに敗れた国はみじめなものだ95頁)。杜甫は40代半ば、官吏として出世せず、生涯貧しさと縁切れなかったが、不幸を自分だけの問題にせず、常に社会的な弱者を思いやる目を失わなかった(105頁)。2015/10/01
田中寛一
21
書名に惹かれてどんな面白い話に出会えるのかと楽しみにしていたが、その期待は裏切られた。漢詩を中心の内容だった。杜甫のユーモアも漢詩の中に描かれている「李白は1斗の酒を飲んで百編の詩を読む」とか「孔子は大泥棒の盗跖と共に塵埃。死んでしまえば皆同じ」などと著名人を大胆に、政治的背景も無視した漢詩に迫力を感じた。また中国の話が元になった古典落語も紹介され中国の漢詩への関心も少しできたかな。杜甫も苦労しながら後になって評価が高まったという。今みたいに○○賞受賞○万部の時代が羨ましいのでは?2015/08/05
しーふぉ
15
中国古典を題材とした落語がこんなにあるのか⁈とビックリした。2018/04/09
びすけっと
9
2014年3月刊。新聞書評つながり。漢詩が書き下し文になっているので読みやすいのですが、なにせ読み手に教養がなさ過ぎました。解らない熟語、漢字が多すぎました~ 中国の故事が落語のネタになっているのは知っていましたが、ひねりが利いている分、落語はおもしろい。中国の詩人たちは大酒飲みばかりだ。でも、ユーモアとずっこけを期待しすぎたようで、笑えるほどそれを読み取れませんでした・・・残念。2014/09/19
かず1号
5
落語のネタになった話や孔子のズッコケ話など面白い部分もあるけど全体的には私には合わない本で斜め読みで終わり(,,・ω・,,)-з 2014/07/07
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- 電子書籍
- 三国志 下 岩波少年文庫