内容説明
環境思想を学問として論じてきた著者は、2000年から全国の公共事業をめぐる紛争解決の調整役として、自身の思想を実践する活動を始めた。そこで求められたのはその「空間」に向き合い、生命と風景を結ぶ確かな思想だった。その現場での思想的な営為を集大成し、3.11以後に求められる新たな環境思想を探究する。
目次
「空間の履歴」から読み解く生命と風景―隠された「神話」の真実
第1部 空間への思想(喪失感の風景―佐賀県縫ノ池と京都府上林川;風景‐とともに‐あること―広重の見た風景から;安土桃山の宇宙対話―エンクロージャの思想をめぐって)
第2部 合意形成への思想(近代技術と身体空間―佐賀県城原川三千石堰とダム;環境と景観のガバナンス―松江市大橋川周辺まちづくり;境界と分断のポリシー―宮崎の海岸で)
第3部 再生への思想(無病息災の幸福論―南相馬の風景から;歴史のなかの倫理)
ふるさとのための正義論―再び南相馬の現場から
著者等紹介
桑子敏雄[クワコトシオ]
1951年群馬県生まれ。東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻教授。リベラルアーツセンター長。哲学、合意形成学、プロジェクトマネジメント論、価値システム論。東京大学文学部大学院博士課程修了、東京大学文学部助手、南山大学文学部助教授、ケンブリッジ大学客員研究員、フランス国立社会科学高等研究院客員教授、大連大学客員教授などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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