出版社内容情報
スナップ写真,服,ランドセル,学校の宿題,卒業証書,日記,ゲームソフト,位牌…….他人には「瓦礫」にしか見えなくても,それぞれ思い出のつまった宝物だ.宮城県石巻市の「拾得物展示会場」から,亡くなった家族や自分自身の物をさがす人たち,様々な物を洗浄・修復・分類して返還する職員たちの思いを伝える.
内容説明
スナップ写真、服、ランドセル、学校の宿題やプリント、卒業証書、日記、ゲームソフト、位牌…。他人には「瓦礫」にしか見えなくても、誰かの思い出と暮らしの匂いが染みこんでいる。「死者の物」「生者の物」「既に亡くなった人の物」「返す側の物」「諦めるための物」「伝えるための物」が語る、津波という体験、そして被災者の「心」の問題とは?―宮城県石巻市の「津波拾得物展示会場」から考える。
目次
第1章 瓦礫の中の野球道具―こぼれ落ちないで、息子の記憶よ
第2章 ランドセルの行方―手探りで始まった
第3章 刻み続ける腕時計―そばにいて、守ってくれる
第4章 泥にまみれた化粧品―返す人々、自らを失う人々
第5章 さよなら、ペコちゃん―区切りをつけて、生きてゆく
第6章 瓦のかけらを拾う教師―物を捜し、人を捜す
著者等紹介
葉上太郎[ハガミタロウ]
地方自治ジャーナリスト。全国紙記者を経て、2000年よりフリーに。月刊誌等にルポを発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
33
第1章の鈴木秀和君のように、まだ子どものうちに宝物の数々をみると、3.11のPTSDは多くの人に蘇る心の傷。瓦礫と放射能の関わりも居た堪れない(31頁~)。格差社会にあって妻子とは無縁の私からすると、家族が持てていても不幸に遭遇することがある。何が幸せかわからない。最初から家族を持たない方がそうした場面に遭わないこともある。親御さんの気持ちはよくわかる描写。処理できなくとも役所に持ち込む。これが現代日本社会の暗黙のルール(43頁)。校長への寄せ書き(66頁)は貴重だと思う。2016/03/07
Humbaba
5
あまりにも大きな被害は、それまでの生活を一変させてしまう。今までは当然だと思って感謝もしていなかった日常、そして仲間たち。失って初めてその辛さがわかるものもあるが、そもそもあまりにも現実離れ下出来事の場合には失ったという事実を受け入れることすら困難である。2013/12/05




