内容説明
「韓国併合」とは何であったのか。歴史認識をめぐる軋轢はなぜ絶えないのか。「併合」一〇〇年を機に、植民地支配をめぐる未解決の諸問題を捉え直し、歴史認識の根本的な転換を図るべく問題提起を行って反響を呼んだ雑誌『思想』二〇一〇年一月号の特集を単行本化。あわせて、朝鮮の「開国」前夜から一九四五年敗戦・解放までの日朝関係史の理解に資する基本史料・年表を収める。
目次
第1部 「韓国併合」一〇〇年を問う―『思想』二〇一〇年一月号特集(「韓国併合」への道;植民地支配下の朝鮮;「韓国併合」の歴史認識;「韓国併合」と日本人)
第2部 近代日朝関係史史料・年表(朝鮮の開国と「独立」;大韓帝国の興亡―日清戦争後から「韓国併合」まで;武断政治から文化政治へ―「韓国併合」から満州事変まで;十五年戦争下の朝鮮―満州事変から解放まで;近代日朝関係史関連年表)
著者等紹介
趙景達[チョキョンダル]
1954年。朝鮮近代史。千葉大学
宮嶋博史[ミヤジマヒロシ]
1948年。朝鮮社会史・経済史。成均館大学校
李成市[リソンシ]
1952年。東アジア史、朝鮮史。早稲田大学
和田春樹[ワダハルキ]
1938年。ロシア史、現代朝鮮研究。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小鈴
5
宮嶋博史「日本史認識のパラダイム転換のために」を立読み。転換の基軸は儒教モデルの認識問題。19世紀半ばまでの日本が東アジアで周辺的な地位にあったというとき、その最大の根拠は、日本における儒教モデルの拒否にあったこと、そして19世紀後半以降日本が東アジアの中心に駆けあがることができたのも儒教モデルから日本が相対的に自由であったこと、更に今日、グローバリズムが席巻する中で、儒教モデル受容の歴史的経験の不在という条件が日本の進路に大きく制約している、などの理由。2012/04/05
KsjsmMae
0
2011年三月2018/04/17
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