出版社内容情報
古典派経済学者D・リカードが1817年『経済学および課税の原理』で提起し、以後200年に亘って未解決だった問題──古典派一国価値論の延長線上に国際価値論を構築する──が遂に解かれた。貿易理論の枠組みの大転換で、貿易立国・日本にとってもTPPをはじめとする現実の貿易政策に対して大きな意味をもつ画期的研究成果。
内容説明
経済学者D.リカードが1817年『経済学および課税の原理』で提起した国際価値論を構築するという問題がついに解かれた。J.S.ミルがまちがって問題を設定し、それを「解いた」ため、経済学のその後の発展径路は大きくゆがめられた。新しい国際価値論の成立は、経済学の基礎をも変革する可能性を秘めている。本書は、貿易理論の一大革新であり、その含意は貿易政策のほか、各企業が国際展開を計る際の思考枠組みにも変更を迫る。
目次
第1章 リカード問題解決の今日的意義
第2章 本書の核となる考え
第3章 リカード問題の最終解決
第4章 価値論の転換を領導したもの
第5章 リカード・スラッファ貿易経済の数学解析
補論 上乗せ価格を帰結する複占競争
著者等紹介
塩沢由典[シオザワヨシノリ]
1943年長野県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。同大学理学部助手・同経済研究所助手を経て、大阪市立大学経済学部助教授・同教授。同大学大学院創造都市研究科開設準備委員長・初代研究科長。2007年定年退職、名誉教授。2008年より中央大学商学部教授。進化経済学会会長、関西ベンチャー学会会長を務めた。専攻は理論経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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