出版社内容情報
時を越え、笑いと人情に溢れた世界へ私たちを誘う落語。〈江戸東京〉という仮想の都市を支える物語として機能し続ける、その役割と意義とは?そこに映し出される願望を活かせるなら、私たちは何をすべきなのか?文学・文化史・都市論・文化人類学等の知見から浮かび上がらせる画期的論集! 国内外の長屋の写真も多数掲載。
内容説明
時を越え、笑いと人情に溢れた世界へ私たちを誘う落語。“江戸東京”という仮想の都市を支える物語として機能し続ける、その役割と意義とは?そこに映し出される願望を活かせるなら、私たちは何をすべきなのか。文学・文化史・都市論・文化人類学等の知見から浮かび上がらせる画期的論集!国内外の長屋の写真も多数掲載。
目次
1 都市の物語としての落語(江戸東京の物語としての落語;落語―文化人類学の視点から)
2 落語がつくる地理感覚(動く江戸東京落語―「黄金餅」から出発して;「文七元結」と江戸・東京;はるかなる「落語国」をさがして―落語のフィールドワーク)
3 長屋噺をめぐるフィクションとリアリティ(「長屋」という思想;「怪談牡丹燈籠」の長屋;「お節徳三郎」論―熊さん八つぁんたちのフェミニズム)
4 長屋の比較文化論(都市空間のなかの長屋―江戸東京とヴェネツィア;上海の長屋と滑稽戯;現代の長屋ぐらし事情)
著者等紹介
田中優子[タナカユウコ]
1952年生。法政大学社会学部教授、法政大学総長などを経て、法政大学名誉教授。専門は日本近世文化・アジア比較文化。『江戸の想像力』(筑摩書房)で芸術選奨文部大臣新人賞、『江戸百夢』(朝日新聞社)で芸術選奨文部科学大臣賞・サントリー学芸賞。2005年度紫綬褒章。江戸時代の価値観、視点、持続可能社会のシステムから、現代の問題に言及することも多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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