ラガ―見えない大陸への接近

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  • サイズ B6判/ページ数 146p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000255028
  • NDC分類 955
  • Cコード C0098

内容説明

アフリカのことを人は失われた大陸だという。オセアニア、それは目に見えない大陸だ。群島、火山、珊瑚礁のネットワーク=「見えない大陸」を幻視する、ノーベル賞作家の思索的紀行文。海の人々の物語。

目次

ラガ
帰還なき旅
メルシッシ
ブラックバーズ
タロ、イグナム、カヴァ
神、神々、影
抵抗の技芸
島々

著者等紹介

管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。詩人、明治大学教授。専攻は比較詩学、エコクリティシズム(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

28
あまりル・クレジオは熱心に読んで来なかったので、菅啓次郎による訳文で記されたこの紀行文を新鮮な気持ちで読むことが出来た。旅とは、己の無能を確かめるための行為なのかもしれない……未知の文化/カルチャーに触れたル・クレジオの驚きは、しかしさほど執拗に描かれず良く言えばリーダビリティが高いし、悪く言えばその分食い足りない。これは是非「小説」を読んでみたいと思わされた(『調書』しか読んだことがない浅学な身なので……)。あるいは私があまり旅をしない人間なので、こんな感想を抱いてしまうのかもしれない。難しい一冊と思う2019/07/17

みねたか

24
敢えていえば、ヴァヌアツのペンテコスト島の紀行文なのだが、神話的世界、カヌーで太平洋を渡った人々の時代、植民地支配、抵抗の時代と現在を自在に行き交う、物語であり、叙事詩でもある。通底するのは、生きる人々への共感と尊敬、自然や神話への畏敬、そして、陵辱した者達とそれを許した者たちへの怒り。本文140ページだがずっしりとした読み応え。2016/07/10

もよ

17
オセアニアの島々を植民地化し破壊しつくしたヨーロッパ社会への怒りと、その歴史を乗り越えて生きるオセアニア島々の人々への賛歌。熟成された筆致で、まさに手作りの「筵(むしろ)」の様な美しい本。原文を読めないので細かいことは分からないが、翻訳も美しく素晴らしいと感じた。2016/07/10

マリカ

8
「ラガでは、記憶は山々に、木々に、清浄な水がほとばしるように流れる谷川にある。」2016/10/15

comet

6
生まれ落ちた土地をそのまま慈しみ愛したい。決して侵略や侮辱をして、他の土地と人々の心を傷つけてはいけない2020/02/23

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