出版社内容情報
代表制デモクラシーの本質は「意志」(制度)と「意見」(制度外の思考や議論)が相互補完する二頭政にある。専門家による政治の手続き化、ポピュリズム、マスメディアの発達によるプレビシット(人気集め)という三類型から、二頭政の危機を解析。豊かな学識と鋭敏な現状分析を駆使する俊英が、現代政治理論の刷新を図る。
内容説明
深刻化する不平等やポピュリズムの拡大のなか、デモクラシーはいかにして再生可能か。民主主義の基本原理は意志(制度や選挙)と意見(手続きの外の政治的議論)の「二頭政」にあり、人民による意見の軽視こそ現代の危機の根本原因であると説く。政治思想史への深い理解と、最先端の理論を駆使した鋭敏な現状分析が交差する、著者の代表的著作。
目次
序論
第1章 デモクラシーの二頭政(民主的な手続きの価値と維持;民主的な二頭政とは何か? ほか)
第2章 非政治的なデモクラシー(非政治的なものの神話;内側からの批判 ほか)
第3章 ポピュリズム的な権力(社会運動とポピュリズム;ポピュリズムを紹介する ほか)
第4章 観衆のプレビシットと受動性の政治(人民へのアピール;プレビシットとは何か? ほか)
結論
著者等紹介
ウルビナティ,ナディア[ウルビナティ,ナディア] [Urbinati,Nadia]
コロンビア大学教授。専攻は近現代政治思想
鵜飼健史[ウカイタケフミ]
西南学院大学法学部教授。専攻は政治理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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