出版社内容情報
ユーロ崩壊の危機に対して,経済大国ドイツはいかに行動すべきか.債務国の予算決定に介入して主権を奪い,ユーロ圏から切り離すことで欧州の分断へと踏み出しかねないドイツ主導の権力地図に警鐘を鳴らし,危機を克服しながら連帯と統合を強化する方策を提起する.欧州共通の金融取引税や救済基金,社会保障の構想をもとにしたシナリオ.
内容説明
ユーロ崩壊の危機に対して、経済大国ドイツはいかに行動すべきか。債務国の予算決定に介入して主権を奪い、ユーロ圏から切り離すことでEUや欧州の分断へと踏み出しかねないドイツ主導の権力地図に警鐘を鳴らし、危機を克服しながら欧州の連帯と統合を強化する方策を提起する。欧州共通の金融取引税、救済基金、社会保障等を政策論だけではなく、市民の視点からも構想したシナリオ。
目次
第1章 いかにユーロ危機は欧州を分断かつ統合しているか(ドイツの緊縮政策が欧州を分断している。各国の政府は賛成しているが、各国の国民は反対している;欧州連合の成功について;経済というものの盲目性;欧州の内政。国民国家という概念で政治をとらえることは、時代錯誤である;欧州連合の危機は、債務危機なのではない)
第2章 欧州の新たな権力構造。いかにしてドイツによるヨーロッパという事態が生じているか(脅威を受けたヨーロッパと政治的なものの危機;欧州の新たな権力状況;「メルキァヴェッリ」。懐柔戦略としての躊躇)
第3章 欧州のための社会契約(欧州を拡大して、さらに自由を拡大しよう;欧州を拡大して、さらに社会保障を拡大しよう;欧州を拡大して、さらに民主主義を拡大しよう;権力の問題。誰が社会契約を実現するのか;欧州の春なのだろうか)
著者等紹介
ベック,ウルリッヒ[ベック,ウルリッヒ] [Beck,Ulrich]
1944年生まれ。元ミュンヘン大学教授。チェルノブイリ原発事故発生の年に刊行された『危険社会』(邦訳は法政大学出版局)が世界でベストセラーになるなど、現代を代表する社会学者。リスク社会論の第一人者として大きな影響力を持ち、個人化論やコスモポリタン化論でも知られる
島村賢一[シマムラケンイチ]
1959年生まれ。社会学者。放送大学・千葉大学ほか非常勤講師、世田谷区生涯大学専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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