内容説明
聖書に端を発する黙示録的神話は、啓蒙主義、フランス革命=ジャコバニズム、ロシア革命=共産主義、ナチズムを経て、今もなお、ネオコン(新保守主義派)や新自由主義派、また、イスラム過激派のなかに生き続けている。本書はまず、近代以降、黙示録的信念を持つユートピア主義と現実政治の関わりを分析する。次いで、近年のブッシュ・ブレア両政権によるイラク戦争、すなわち、武力でイラクに民主主義を伝道しようとして失敗した、その経緯を明らかにする。そして、ユートピア政治の終焉に代わる、現実主義政治の再興とその可能性を提示する。
目次
第1章 ユートピアの死
第2章 啓蒙と二〇世紀のテロ
第3章 ユートピアの主流化
第4章 黙示録のアメリカ化
第5章 武装した伝道師たち
第6章 ポスト黙示録
著者等紹介
グレイ,ジョン[グレイ,ジョン][Gray,John]
政治哲学者・政治思想家。英国、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(The London School of Economics and Political Science:LSE)名誉教授。1948年生まれ。オックスフォード大学卒業後、同大学院で博士号(D.Phil.)を取得。同大学教授を経て、LSE教授(ヨーロッパ思想担当、全学教授)
松野弘[マツノヒロシ]
千葉大学大学院人文社会科学研究科教授。博士(人間科学、早稲田大学)。1947年生まれ。早稲田大学第一文学部社会学専攻卒業。専攻は環境思想論/環境社会論、産業思想論/産業社会論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Seiichiro Yamamoto