内容説明
圧倒的多数の議席を背景に、憲法や民意をないがしろにして暴走する安倍政権。空洞化する民主主義をどうすれば再生できるか。鳥取県知事や総務大臣を務め、気鋭の論客として知られる著者が、国政や地方自治などをめぐる実例をもとに、その処方箋を具体的に提言する。『世界』好評連載「日本を診る」の単行本化・第2弾。
目次
1 政治の迷走はなぜ続くのか(挫折した「政治主導」―民主党の失敗に何をみるか;「決められる政治」の危うさ―安倍政権を検証する1;政治は誰のものか―安倍政権を検証する2)
2 民主主義をどう立て直すか―地方自治からの問い(民主主義の基礎としての地方自治;人を活かす、地方を活かす;地方自治をどう育てるか―民主主義再生のために)
対談 真の「地方創生」とは何か(小田切徳美氏)
著者等紹介
片山善博[カタヤマヨシヒロ]
慶應義塾大学法学部教授。1951年生まれ。東京大学法学部卒業。1974年自治省入省。1999年鳥取県知事に就任(~2007年)。2010年9月総務大臣に就任(~2011年9月)。地方制度調査会副会長、行政刷新会議議員なども務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おさむ
40
雑誌「世界」の2012年から15年までのコラムをまとめたもので、日本の国と地方の政治を考えるためのヒントが数多くありました。新聞の社説みたいですが、片山氏の主張は鳥取県知事と総務大臣の経験に基づいており、地に足のついた説得力のあるものばかりでした。このコラムが長く続いている理由が改めてわかりました。2017/02/24
日向夏
5
お仕事関連のために読んだ。民主党政権から安倍第二次政権の始まりにかけての論考。官僚も知事も大臣も経験されていると、政治のあり方の問題点がたくさん見えるようで、説得力のある建設的な批判が並んでさすがと思わせる。こんな指摘をするひとがいても、地方自治や、政治家と官僚の関係など呆れることばかりで、なにか改善されているのだろうか。2019/04/26
星辺気楽
2
県知事そして内閣に身を置いたからこそ言える民主主義の在り方。2017/12/12
星辺気楽
0
再読2020/01/06