内容説明
高齢のヴィルヘルミーネを介護するために、ロシアからドイツにやってきた二十三歳のイェリザヴェータ。二人の人生には、第二次世界大戦の「爪痕」が生々しく遺されていた。ある日、一本の電話をきっかけに、その戦争の記憶がうごめきだす―。過去と現在を往還する、息詰まる心理劇。
著者等紹介
バロンスキー,エヴァ[バロンスキー,エヴァ] [Baronsky,Eva]
1968年生まれ。作家。インテリアデザイン、マーケティングを学び、フリーのグラフィックデザイナー、ジャーナリストなどとして活動。その後作家に転身し、2010年、初の小説Herr Mozart wacht aufをAufbau社から出版(フリードリヒ・ヘルダーリン賞奨励賞受賞)
松永美穂[マツナガミホ]
1958年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専攻はドイツ語圏の現代文学。東京大学大学院博士課程単位取得満期退学後、ドイツ学術交流会奨学生としてハンブルク大学に留学。B.シュリンク『朗読者』(新潮社、2000年、毎日出版文化賞特別賞受賞)のほか訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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