出版社内容情報
沖縄返還のグランドデザインを描き実現への道筋を切り拓いた外交官・千葉一夫。複雑な外交交渉の軌跡が、いま明らかにされる。
内容説明
「千葉がいなければ、沖縄は今のような姿で日本に返還されていなかったかもしれない」自らの戦争体験から沖縄返還に情熱を捧げることを決意した異色の外交官・千葉一夫は、基地負担の削減を訴える沖縄の人びとの切実な思いと、アメリカの外交政策のリアリズムとの狭間で、何を思い、どう交渉したのか。知られざる黒衣の人物に光をあてることで、戦後日本政治史の舞台裏を明らかにし、私たちに刻印された「戦後」という時代を捉え直す。
目次
序章 “鬼”と呼ばれた男
第1章 戦争の影を背負って―一九四五年・沖縄戦と原爆
第2章 「僕は沖縄を取り戻したい」―外務省入省
第3章 「ポトマック川を渡れ」―在米大使館にて
第4章 北米第一課長就任―屋良朝苗主席との出会い
第5章 “核抜き・本土並み”は可能か―返還のシナリオを描く
第6章 佐藤・ニクソン共同声明―返還「大枠合意」の舞台裏
第7章 屋良との約束―“基地縮小”の模索
第8章 返還協定の締結―残された課題
第9章 「沖縄は変わった、しかし、沖縄は変わらない」―晩年
著者等紹介
宮川徹志[ミヤガワテツジ]
1970年生まれ。NHKチーフ・ディレクター。1993年に東京大学法学部卒業後、NHK入局。主にクローズアップ現代、NHKスペシャルなど報道番組を制作。主な番組は「密使若泉敬―沖縄返還の代償」(2010年文化庁芸術祭テレビ部門大賞受賞)、「巨大津波―“いのち”をどう守るのか」(2012年アメリカ・ピーボディ賞、橋田賞など受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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