北京コンセンサス―中国流が世界を動かす?

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000247139
  • NDC分類 319.22
  • Cコード C0031

出版社内容情報

日本を抜いて世界第2位の経済大国となり,米国と肩を並べようとしている中国.その中国モデル=権威主義的市場経済モデルが,アフリカ,中東,ラテンアメリカなどの新興国を席巻しつつある.民主化や情報の透明化や人権重視を義務付けるワシントン・コンセンサスの有効性が陰りを見せるなか,北京コンセンサスの行方を追う.

内容説明

米国にとって大国化する中国はライバルか?パートナーか?発展の図式=「中国モデル」とは?―。

目次

第1章 中国の台頭と世界秩序の変化
第2章 ワシントン・コンセンサスの興隆と衰退
第3章 中国効果
第4章 席巻する「国家資本主義」
第5章 中国は変わるという神話
第6章 混乱するアメリカの対中政策
第7章 中国台頭への処方箋

著者等紹介

ハルパー,ステファン[ハルパー,ステファン][Halper,Stefan]
ニクソン、フォード、レーガン、ブッシュ(父)政権期に国務省で外交・安保担当官を務める。ケンブリッジ大学国際関係学、モードリン・カレッジ(ケンブリッジ)、ニクソンセンター(ワシントンDC)などのシニア・リサーチ・フェロー

園田茂人[ソノダシゲト]
1961年生。東京大学大学院社会学研究科博士課程退学、中央大学文学部教授、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授を経て、東京大学大学院情報学環・東洋文化研究所教授。比較社会学、中国社会論、アジア文化変容論

加茂具樹[カモトモキ]
1972年生。慶應義塾大学総合政策学部准教授、大学院政策・メディア研究科委員、博士(政策・メディア)。現在Center for Chinese Studies,Institute for East Asian Studies,University of California,Berkeleyにて客員研究員。現代中国論、比較体制論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メルセ・ひすい

2
15-103 ①アメリカの国益を前提とした議論②複雑な様相を呈する中国像をクリアに提示している③中国の台頭を見つめるアメリカの内情が細かく記述・説明されている④米中関係を二国間関係としてではなく、他の地域との関係の中で広く捉えた上での興味深いエピソードが盛り込まれている 中国モデル=権威主義的市場経済モデルが、アフリカ、中東、ラテンアメリカなどの新興国を席巻しつつある。ワシントン・コンセンサスの有効性が陰りを見せるなか、北京コンセンサスの行方を追う。尚、アメリカの人名、組織名、歴史上の事件はヤフー検索使用2011/12/07

Keisuke Hosoi

1
中国のアフリカ等への資源獲得の為の進出の事例が豊富で大変参考になる。とはいえこの本の前提には欧米流の「資本主義と民主主義は一体不可分」といった観念が相対化されることへの危機感があり、個人的に両者の結合は自明とは考えられないので、なかなかこの本の世界には入り込めない。中国政府は面子を重んじ国際世論に糾弾されることを恐れるといった分析はいい加減だとおもう。この本が一般向けの世論喚起の本であるからなのだろうが。多分米国人にとって「自由民主主義」は国教みたいなものなのだろうと思った。2012/09/09

dragon

0
経済的な繋がりを強めることで、政治に影響を与え人権、民主主義体制に移行し、人権抑圧、専制政治、暴力による統治を排除する体制になると幻想を抱いているグループへの警告書。ワシントンコンセンサスとは、財政赤字の是正、税制改革、金利自由化、財産権の保護、国営企業の民営化、市場の規制緩和、競争的為替レートの導入、等である。これに対し、国家資本主義、市場志向型権威主義モデルを持つのが中国であり、政治と経済を分けて考えるアプローチの方がアフリカや南米で指示を得ているという事実を冷徹に見よという主張。2016/09/04

ワッキー提督

0
ゼミのテキストとしてざっと読み。米中関係を取り巻く一つの「枠組み」として見るべき視点は大変多かったように思うし、その間に位置する日本からみても面白い視点であるように思う。一方で引用されている根拠の正確さや、固定化された「視点」など、気を付けるべき点も多いように思われる。筑波大図書館にて。2014/11/25

psi_x

0
アメリカにずいぶん余裕がないように見える。アメリカから見える中国と中国が食指を伸ばす国々。訳者が不満で述べているように東アジアと中国の関係の記述が薄い気がする。アメリカ人から見た世界の表れだともう。東アジア人から見た中国とアメリカ人から見た中国の見え方の違いか2012/01/17

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