出版社内容情報
ヨーロッパの中心にありながらひとり民族主義を真っ向から否定する国,ベラルーシ.史跡は廃墟と化し,偉人を称揚するでもない.しかしこのような生き方こそ,民族とは何か,国家とは何なのかを私たちに鮮烈に問いかけずにはおかない.
内容説明
ヨーロッパの中心にある不思議な国、ベラルーシ。波乱万丈の歴史に彩られながら、古都や史跡は訪れる人もないまま廃墟と化し、偉人を称揚するでもなく、民族語であるベラルーシ語はその命運すら危ぶまれている。周辺諸国の強烈なナショナリズムがつとに知られるなか、一人ナショナリズムを真っ向から「公式に」否定しているのがベラルーシなのである。ロシアとの国家統合も取り沙汰されている。その一方でベラルーシは寛容の伝統で知られ、ソ連解体後にも各地の民族紛争から逃れてこの地に移り住む人々が少なくなかった。あるいは「ナショナリズムが失敗」したベラルーシこそ、「民族共存の楽土」なのか。だが、二一世紀が脱ナショナリズムの時代だとしても、それを全否定して生きていけるのか。ベラルーシの生き方は、民族とは何か、国家とは何なのかを私たちに新鮮に問いかけずにはおかない。
目次
序章 ベラルーシという愛すべき例外
第1章 悩めるナショナル・ヒストリー
第2章 廃墟への旅
第3章 絶滅危惧言語の逆襲
第4章 さまよえる独立国
終章 生きよ、ベラルーシ
著者等紹介
服部倫卓[ハットリミチタカ]
1964年、静岡県生まれ。東京外国語大学外国語学部ロシヤ語学科卒。青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了(国際政治学修士)。1998年4月から2001年3月まで在ベラルーシ共和国日本国大使館専門調査員。現在、(社)ロシア東欧貿易会・ロシア東欧経済研究所調査役
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