出版社内容情報
舞台はアメリカ南部の小さな町。教会の信徒席で眠る「わたし」を町の住人はピュウ(信徒席)と名づけた。外見からは人種も性別もわからず、自らも語ろうとしないピュウの存在に人々は戸惑う。だが次第に町の隠れた側面が明らかになり……。気鋭の作家、キャサリン・レイシーが人種や性の枠組みを揺さぶる、挑発的な意欲作。
内容説明
アメリカ南部の小さな町に、突然現れた“ピュウ”。見かけからは人種も年齢も性別もわからず、名前や過去についても一切語ろうとしない“ピュウ”の存在は、町に静かな波紋を広げる。執拗に“ピュウ”の正体を探ろうとする者、口もきかない“ピュウ”に長年の苦しみや秘密を打ち明ける者―。沈黙を守る一方で、鋭い観察者である“ピュウ”の目には、親切で信心深い人々の欺瞞、怯え、残忍さが容赦なく映し出されていく。やがて町の恐ろしい一面が明らかになり…。気鋭の作家が謎めいた語り手を通じて描く、奇妙で恐ろしい現代の寓話。
著者等紹介
レイシー,キャサリン[レイシー,キャサリン] [Lacey,Catherine]
小説家。1985年生まれ、アメリカ、ミシシッピ州出身。コロンビア大学で学び、ノンフィクションの分野でMFA(芸術修士)を取得。2014年のデビュー作Nobody Is Ever Missingで、『ニューヨーカー』が選ぶ2014年のベストブックに選出。2016年、アメリカの前途有望な新人に贈られるホワイティング賞を受賞。2017年には文芸雑誌『グランタ』が10年に1度選ぶBest of Young American Novelistsの一人に選出された
井上里[イノウエサト]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
藤月はな(灯れ松明の火)
ヘラジカ
くさてる
フランソワーズ