• ポイントキャンペーン

検証バブル失政 - エリートたちはなぜ誤ったのか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 432p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000244794
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C0033

出版社内容情報

誰に、どう責任があるのか? 日銀や大蔵省、そしてアメリカの当局者たちへの徹底取材で「あの時代」を再現する。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

41
振り返りたくもない歴史の一つだと思う。こんなもののせいで、長引く平成不況。既に28年目か。金満社会:公立小学5年生のお年玉平均6万円(82頁、1986年の事)。あり得ないこと。今ではこの金額が非正規月給の人もいるのだよ。隔世の感がある。官僚の言うことを素直に聞く閣僚も多いが、宮澤喜一は補正予算の積み増しを主張して譲らなかった(109頁)。官僚の言いなりなみぞうゆうTとは大違いだな。円高は国難、円高阻止の大合唱に。87年1ドル=150円突破で円が強くなっていたため(130頁~)。2016/02/24

funuu

17
「私はアイデアの背後にいた」という表現で自己資本比率の議論に火をつけたことを認めるボルガーは「たしかに(バブルで)株の含み益は膨らんでので、邦銀は本当の体力よりも強く見えた。しかし、世界は株を自己資本比に取り入れるなど適当でないと思ってた」と振り返りる。45%算入を快く思っていなかったニューヨーク連銀総裁のコリガンは、話し合いが妥協したとき、こう話したのを覚えているという、相手は大蔵省の千野だった。「個人的に申し上げるのだが、私はいつの日かこの妥協を後悔することを恐れている。」2016/08/18

kawa

15
もともと、国の遂行する個別政策の効果に懐疑的なので(ひどい目にあった人をたくさん見ている。世の中の方向性を把握するには参考になるが…)、バブル期の日銀や大蔵省等の諸機関の政策結果の有効性にはいまいち興味がない。しかし、人間ドラマとして、もし日銀の利上げへの転換が1年早かったらどうなったか、バブル破裂の元凶とされる土地融資に対する総量規制の効果の苛烈さに、日本のエリートの殆どが予測できなかったことにどういう意味があるかとても興味深い。そういう意味で面白い著作だった。永野著「バブル」も再読かな。2017/08/13

Junichi Wada

8
図書館で借りたが、自分の本棚に入れたい本になった。バブルの発生原因をプラザ合意による円高不況、それによる日銀の低金利政策に見いだした。バブルの懸念により日銀は利上げを志向したものの、その都度、ブラックマンデーや消費税導入や米国の意向を汲み取った大蔵や政治家により遅れてしまった。仮にバブルがあそこまで膨らまずに抑制策の導入ができたなら日本は失われた20年を経験しなくてすんだのではないかと思う。2017/07/17

しゅー

7
★★『ルポ年金官僚』で味をしめて政治物のノンフィクションを読む。そろそろバブルも「歴史」として冷静に振り返ることができる時代になったのではと言う期待もあった。しかし「米国の圧力で日銀が低金利政策を強いられる」というストーリーがひたすら続くので単調に感じてしまった。しかも圧力をかけられる日銀も新しい経済状況を正しく理解できていないのだから話がしまらない(「公定歩合●パーセントを下回るのはイカン」みたいに情緒的な世界)。また低金利だけでは、あそこまでのバブルは起きなかったわけで全体像が見えないのも残念だった。2024/06/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9848405
  • ご注意事項