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はじまりのキリスト教

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  • サイズ B6判/ページ数 214,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244602
  • NDC分類 192
  • Cコード C0014

出版社内容情報

復活、回心、浸礼、聖餐・・・・・キリスト教の根幹をなす象徴と儀礼を再考する。初発の宗教的経験の輝きが当面した、人間的な葛藤と政治力学の痕跡。生成にまつわる影を、新約諸文書に掘り起こす。ヨーロッパ精神史のはじまりに、宗教性の根源を探って。

内容説明

キリスト教の中核にある神学と儀礼の成立に秘められた、宗教的人間の真実と政治力学との葛藤を明るみに出す。聖餐、浸礼などの象徴的な儀礼の成立にまつわる事情、復活、回心に見られる死生観と宗教的な深層体験の表出、そして原始教団内部の組織維持と伝道をめぐる路線闘争…原始教団の光と影を、新約テクストから掘り起こす。原典に帰る精密な読みと翻訳を踏まえた、キリスト教の解体学。

目次

「キリスト教」というアイデンティティ―その形成過程と「聖餐」の闇
1 復活・浸礼・回心―新約聖書の出自(新約聖書の死生観;バプテスマの元来の意味について;使徒パウロの「ダマスコス体験」;イスラエル預言の構成要素と新約聖書)
2 神学と政治―「原始」キリスト教再読(アポロ伝承小史;ヤコブの手紙は何を意図して書かれたか;ヤコブ書の神学的構造―その「契約的遵法主義」)
イエスの呪い―「枯らされる無花果の木」の物語

著者等紹介

佐藤研[サトウミガク]
1948年生まれ。専攻、新約聖書学。現在、立教大学文学部キリスト教学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanon

2
著者後書きでも示唆されているとおり、やや雑多な内容。特に普段あまり顧みられることがないヤコブ書に二章も割かれているのには、正直やや辟易してしまった。それから従来の十字架という言葉を用いず、抗殺柱という著者独自のタームをほぼ一貫して使用しているのが印象的。ただ、これは著者の強い学術的なこだわりが感じられるとはいえ、やはり十字架という言葉が担って来た長い歴史を思うと、肯定しがたいものがある。後、最終章の「イエスの呪い」はごく短い論文ではあるが、「無花果の木」というエピソードをとりあげていて興味深く読めた。2015/05/28

とある聖職志願者。

1
「バプテスマの元来の意味について」 の論考が興味深かったです。 宗教的な意味での沐浴は当時のユダヤ社会、周辺地域でもみられるものであったが、ヨハネによるバプテスマはそれが溺死と罪のゆるしと結びついている点で、独創的なものである。イエスはこのバプテスマに罪をゆるす意義を認め、受容したものである。 著者の佐藤研先生は新約学者ですが、坐禅などもされているユニークな方です。 2016/01/07

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