内容説明
歌舞伎をもっと愉しんでいただきたい―そんなメッセージを込め、十代目坂東三津五郎みずからが、さらに奥の深い世界へと御案内。たとえば、世話物・時代物を観るための知識、踊りの魅力、荒事・和事の愉しみ方、復活狂言・新作の面白味などを、実際の演目に即して明快に説き明かします。役者としての体験に裏打ちされた解説は分かり易く、なるほどと膝を打つこと請け合い。演じる喜び・役作りの苦労から、舞台での想い出、楽屋のよもやま話まで、興味深いエピソードも満載。歌舞伎を観始めて二、三年になる中級者のための、贅沢な鑑賞ガイド。
目次
第1章 世話物は、二十一世紀に生き残れるか
第2章 踊りの家に生まれて
第3章 時代物の噛みごたえとその深さ
第4章 荒事と和事
第5章 鶴屋南北、泥臭い人間の言葉
第6章 通し狂言と新作の可能性
第7章 三津五郎おすすめの芝居
第8章 歌舞伎役者と芸の伝承
第9章 歌舞伎よもやま話
著者等紹介
坂東三津五郎[バンドウミツゴロウ]
歌舞伎役者・日本舞踊坂東流家元。昭和31年九代目坂東三津五郎の長男として東京に生まれる。昭和32年「傀儡師」で曾祖父七代目坂東三津五郎に抱かれて初お目見得。昭和37年「黎明鞍馬山」牛若丸役で五代目坂東八十助を名乗り初舞台。平成13年十代目坂東三津五郎を襲名。昭和62年度芸術選奨新人賞、平成18年日本芸術院賞など受賞多数
長谷部浩[ハセベヒロシ]
演劇評論家、東京藝術大学美術学部准教授(近現代演出史)。昭和31年埼玉県に生まれる。慶應義塾大学卒業。現代演劇・歌舞伎を中心に評論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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