日露戦争―起源と開戦〈下〉

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  • サイズ A5判/ページ数 396,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000242684
  • NDC分類 210.67
  • Cコード C0021

出版社内容情報

「帝国ノ大目的ヲ達スルノ機会」を逸するなー 日本で高まる開戦論。ロシアの戦力を悲観的に見たベゾブラーゾフは露日同盟案を提出し、栗野公使はそこに最後の希望を見出すが・・・・・。緊迫の1903年年明けから翌年2月の開戦まで、詳細にたどる。

内容説明

下巻では、日本参謀本部、日露の外務省、ロシア皇帝と韓国皇帝ら、それぞれの思惑と主張、さらにその人物像をも検討しながら、日露戦争開戦にいたる過程を詳細に解き明かす。そしてついに朝鮮戦争としてはじまった戦争の、開戦後一カ月の動きを日を追って再現した。

目次

第6章 新路線の登場(新しい年のはじめに;第二回海軍大学図上演習 ほか)
第7章 日露交渉(交渉の開始;日本側の第一次提案 ほか)
第8章 前夜(旅順の緊張;皇帝と陸相は逡巡する ほか)
第9章 開戦(一九〇四年二月六日;七日 ほか)
第10章 日露戦争はこうして起こった(日本の狙い;朝鮮とロシア ほか)

著者等紹介

和田春樹[ワダハルキ]
1938年大阪に生まれる。東京大学文学部卒業。1998年3月まで東京大学社会科学研究所所長。現在、東京大学名誉教授。東北大学東北アジア研究センター・フェロー。専攻=ロシア・ソ連史、現代朝鮮研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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井上裕紀男

22
海戦に対するロシア側の見立ても甘いが、戦争回避交渉が進む中でもお構いなしの小村寿太郎氏と開戦を煽るメディアが苦々しい。 ベゾブラーゾフ氏と栗野公使に助力する何かがあれば戦争は避けられたか。朝鮮の高宗に対する日本の対応がひどく、日露戦争前後の朝鮮侵略ぶりが詳述されています。 韓国併合につながっていく日本の失態を止められたであろうヒントが本書にはあり、地図など資料はもっと欲しいものの、取材と数々の注釈、参考文献に脱帽します。 綴られた史実を知ることで止めがたい戦争の萌芽と後始末の欲深さを再認識します2021/07/29

ミッキーラブ

4
結局、戦争に突入する両国。そして日本の勝利。 この日露戦争により、ロシアは帝政崩壊の兆しがさし、日本は帝国主義に拍車がかかる、朝鮮は結局日本の植民地に。 ロシアは日本ともし戦争になったら、日本軍はどう動くかをほぼ正確に予測していたんだな。しかも戦前布告も無しに来る可能性が高いと知っていながら、何故やられたかを思うと何だかな…2022/06/01

aeg55

2
1903年から日露戦争開戦の1903年2月までの露日韓の状況を時系列に書き綴られている。露は一貫して日本との衝突を回避しようとしていた。『坂の上の雲』で書かれたように、野望にあふれた南下政策とは大きく異なる。(その意図はなくとも満洲及び朝鮮北部の利権を得ようとしていたことには変わりはない) それに対し日本は、はなから朝鮮を支配下に置くべく行動をしており、『坂の上の雲』で英傑と祭り上げるような記述に対しては非常な違和感不快感を覚える。日露戦争は、「まず朝鮮戦争から始まった」との表現がピッタリである。2023/03/11

Hiroyuki Okumura

0
当時の日本は現在の何処かの国のようであり、小村寿太郎という人の戦略がこの戦争を招いたとすれば、彼の国に似た人があれば同様のことが起きないとも限らない。2013/12/23

χ

0
帝国主義に乗っかった日本の領土拡張とロシアの鈍感さから起きたようだ。日本は朝鮮に対してひどいことをしすぎ。ロシアは日露戦争がなくても崩壊しただろう、それぐらい皇帝を始め内情はがたがた。グローバル社会によるパイの奪い合いは100年ぐらい前の帝国主義と変わらない。国内や小さな共同体に目を向けた方がいいのでは2012/08/15

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