日本の空をみつめて - 気象予報と人生

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000242653
  • NDC分類 451.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

気象学の研究や予報の現場で60年にわたり活躍してきた著者の、四季や雲、雨、雪、風……といった身近な自然から文化や歴史を考察する、気象エッセイの到達点。戦争と気象予報の関わりや、人生の困難の中で見る空の記述は、何気なく見ている「天気」が生きることに深く関わっていることを、感動とともに読者に伝えてやまない。

<著者からのメッセージ>
私は満85歳。気象庁の予報官、気象台長、テレビの気象キャスター、フリーの気象エッセイストの仕事をしている間に、日本の空の美しさに強く惹かれ、業余の時間に季節エッセイを書き続けてきました。
それは主として日本人の季節感を気象、気候資料で裏づけたもので、私はこれを勝手に「人文気象学的季節ノート」「人文気候学的季節論」と名づけていました。そして、すでに20冊以上の単行本や文庫となって、多くの方々に読んでいただいております。
本書には昨年までの12年間に書いた「大気の安定、不安定」など気象専門の項目を含む「乙女の帯」「星のささやき」「雪のない雪害」「朝開暮落花」「焼き味噲」「秋忘れ」「花笑み」「地球照」「頼みの節供」など多彩な約100項目の季節エッセイ、「気象から見た日本文化論の一例題」についての論考、気象学徒としての「青春回顧録」などが掲載されています。
「日本の空」に「一生の恋」をしてしまった一介の気象技術者の晩年になってからの思いを、共感や批判とともに呼んでいただければと、心から願っています。

【著者紹介】
大正13年(1924年)長野市生まれ。昭和24年中央気象台付属気象技術官養成所研究科(現気象大学校)卒業後、気象庁に勤務。退職後、NHK解説委員となり、「ニュースセンター9時」のキャスターとして活躍する。現在は、気象エッセイストとして、新聞・雑誌に気象コラムを執筆する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

3
ふむ2023/12/05

まりお

3
気象に関わる仕事を60年余りに続けてきた倉嶋厚さんの本。季節ごとに季節の言葉、用語、俳句や自身の思いなどを詰めこんだエッセイ集。私が特に興味を持ったのは、第一章に書かれた倉嶋さんの気象に関わる人生。気象技術官養成所で学ぶ話は戦時中にも関わらず、どことなく穏やかさを感じる。倉嶋さんの文がそう感じさせている。2016/10/29

のんき

2
気象予報官からお天気キャスターと60余年にわたり空を見つめてきた著者の、72歳から84歳にかけて発表された文章をまとめたもの。私にとって老境という境地は、さすがにまだまだ実感として感じることはできないが、それを「人生の小春日和」とたとえられると、何となく分かるような気持ちにもなってくる。季節の変化に富み、そのうつろいを季語や詩歌というかたちで伝えてきた文化のもとにあることの幸せをしみじみ感じた。2009/10/29

こばこ

1
戦前から気象の舞台で活躍されていた著者の,最近の文章を纏めたもの. 豊富な知識と経験から来るその文章は,非常に真に迫ったものであり,また文章が上手なのか,わかりやすい.あやかりたいものだ.2010/02/25

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