出版社内容情報
昭和天皇、山口百恵、ヨン様―。戦後、ヒーローはさまざまな神話を構築してきた。作り手が意図したもの、観客が欲したもの、いずれもそれが人々の心をとらえてきたのはなぜか。いったい何が神話を作るのか。著者最新の日本映画論。
内容説明
戦後、さまざまな神話を構築してきたヒーローたち―力道山、ゴジラ、山口百恵、昭和天皇、寅さん、ヨン様。彼らに熱狂したわれわれは、いったい何を見ていたのか。何が「国民的」神話を作りだすのか。観客が欲したもの、作り手が意図したもの。映画がもつ「神話」形成という装置に警鐘を鳴らしつつ、「神話」解体をめざし多様な表象に迫った、日本映画への注目のアプローチ。
目次
1 日本映画と戦後の神話(敗戦の日;天皇裕仁の肖像―ソクーロフ『太陽』 ほか)
2 “一九六八”以降(ATGについて知っている二、三のことがら;アングラ映画の記憶 ほか)
3 韓国の眼差し(力道山と大山倍達;在日朝鮮人はどのように戦後を映画にしてきたか ほか)
4 日本が沈没するまで(金大中拉致の映画化―いささか小川徹ふうに;高嶺剛と沖縄 ほか)
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年生まれ。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。ソウルの建国大学をはじめ、ボローニャ大学、コロンビア大学などで客員研究員・客員教授を務め、現在は明治学院大学教授として映画史を講じている。映画、文学、都市論、料理、漫画、音楽と、幅広い領域で批評と研究活動を行なう。映画関係の著作に『映画史への招待』(サントリー学芸賞、岩波書店)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
あきこ