出版社内容情報
比較社会学・歴史社会学の第一人者による本格的な日本社会論.オリジナルなアプローチにより,人類の普遍的な経験の特異な組み合わせとして,日本的個性(日本社会=文化の独自性)を再構成し,その特質を浮彫りにする.(全3冊)
内容説明
日本を比較の視点から論じた研究は多い。しかし、さまざまな比較を総合して全体的に日本を論じたものは少ない。古代帝国の比較分析から比較近代化論まで、比較研究の大家アイゼンシュタットが、満を持して取り組んだのがこの日本文明論である。封建制や都市制度といった歴史の比較から、資本主義や新宗教をめぐる現代社会の比較まで。また、欧米との比較だけではなく、大陸アジアや第三世界との比較を含めて、日本の諸側面が検討される。これら全てを通して、世界の普遍文明に吸収されることなく特異性を固持した日本文明が体系的に解明される。第一部の本書は、日本型近代の構造に取り組む。「全体主義的ではないが管理されていて、しかも変化と発展に富む社会」という日本社会のダイナミズムの謎が究明される。
目次
序―日本の謎
第1部 近現代の日本(明治国家と近代日本社会;近現代日本―制度形成;近代日本社会の試練;「不調和」、紛争、抗議とそれらの影響―規制、管理、対応;近現代日本の政治・社会システム―ダイナミックな非全体主義的管理社会)
著者等紹介
アイゼンシュタット,S.N.[アイゼンシュタット,S.N.][Eisenstadt,S.N.]
1923年ワルシャワ生まれ。ヘブライ大学卒業。現在、ヘブライ大学名誉教授。比較社会学
梅津順一[ウメツジュンイチ]
1947年生まれ。国際基督教大学卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済思想史。現在、聖学院大学政治経済学部教授
柏岡富英[カシオカトミヒデ]
1948年生まれ。関西学院大学卒業。デューク大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学。現在、京都女子大学教授
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