内容説明
「私を責めるもう一人の私がいるんです」突然届いた、見知らぬ女子学生からの手紙。現代日本をおおう、心の闇をめぐる物語がはじまる。
著者等紹介
小倉千加子[オグラチカコ]
心理学者。1952年大阪府生まれ。早稲田大学教育学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんぐり
31
アフォリズムを連ねた断章。ナイトメアという名の女性に託して毒母物の底流に流れる娘-母親関係や、男社会のなかで女性であることを生きることの内面に切り込んでいく。処々、観念的でわかりづらい部分もあるが、箴言の類を読んでいるのだと思って先に進むのがいい。「女であることは、序列をつけられることである」「男の子が生まれたとき、女性は、自分の肉体から自分の肉体にないものを持つ存在を産んだことを知る。女が、男の肉体を産むことは、母に肉体の奇跡を感じさせる」「母親は、自分が生きたくても生きられなかった人生を、ナイトメアを2014/01/23
エリク
25
妹のお勧めで読みました。 なんかめっちゃ文学的で哲学的な本だと思います2020/02/24
neimu
10
連載時読んだ時よりも、生々しい感じは減ったけれど、やっぱり「痛い」話だと思う。思い当たることが沢山ある読者は多いのではないだろうか。色んな内容それぞれのエピソード、著としたフレーズが、棘のように刺さってくる人が多いのではないだろうか。でも、男性には理解し難いかも。心理学をかじる人は読んだ方がいい。2008/11/13
ひろ@ネコとお茶愛
7
二回目。直前に『少女領域』を読んだのは偶然ですがものすごいリンクしているというかテーマがほぼ同じ。ここにも思い悩んで苦しむ少女がいた。頭が良すぎて生き辛い。2015/05/15
のの
7
「女」に生まれたことを上手に受け入れるか、そうでないかだけでこの世の生きやすさは大きく変わる。2011/01/30