出版社内容情報
ドイツ文学界に絶大な影響力をもつ文芸批評家による20世紀文学論.文学を良質のエンタテーメントと捉え,愛を論じたら右に出る者のない「愛の大家」が痛快達者な語り口で論じきった,文学好きにはたまらなく「おいしい」一冊.
内容説明
ムージル未完の大作『特性のない男』は、『失われた時を求めて』や『ユリシーズ』にならぶ20世紀の記念碑的傑作なのか?演劇の革命家ブレヒトは、ほんとうに世界の変革を願っていたのか?現代ドイツでずばぬけた人気と影響力をもち、「文学の教皇」とも呼ばれる批評家ライヒ=ラニツキが、通説を痛快にくつがえしていく20世紀文学「恋愛」談義。ユダヤ系であるがゆえに数奇な人生をたどった著者にとって、パイオニア7人は、つねに彼の人生の同伴者でありつづけている。文学はエンターテインメント。皮肉とユーモアをきかせたライヒ=ラニツキ節が、人生の機微と文学の魅力を、しっとりと明快に語る。
目次
トーマス・マン(最後の恋;「おお、とばりを降ろせ、愛の夜よ」;私は終わりか?)
カフカ(手紙に書いたキス)
ブレヒト(とてつもなく高い)
ムージル(偉大な物語作者の破綻)
デーブリーン(天才の狂乱;われらがビーバーコップと彼の仔猫ちゃん)
シュニッツラー(残酷なこともひっそりと)
トゥホルスキー(われわれの仲間)
著者等紹介
ライヒ=ラニツキ,マルセル[ライヒラニツキ,マルセル][Reich‐Ranicki,Marcel]
1920年ポーランド生まれ。ユダヤ系の批評家。ツァイト紙やフランクフルター・アルゲマイネ新聞で文芸批評を担当し、ZDFのテレビ番組「文学カルテット」に出演するなどして、現代ドイツで、ずばぬけた人気と影響力をもっている。「文学の教皇」と呼ばれ、つねに注目と論議の的になっている
丘沢静也[オカザワシズヤ]
1947年神戸生まれ。ドイツ文学者。現在、東京都立大学人文学部教授
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感想・レビュー
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よっし~
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