投書家時代の森鴎外―草創期活字メディアを舞台に

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000241298
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

最初期の森鴎外の初心の姿を新聞投書欄に手繰り,視野を全生涯に及ぼして浮き彫りにし,鴎外研究の画期をなす.ほか,透徹した読みとしなやかな考察により,本文,原稿用紙など文学研究の最も根底的なテーマを踏み込んで論じる.

内容説明

『読売新聞』投書欄に「千住 無丁老農」などの筆名で登場し、論陣を張るこの仮名の投稿者を手繰り、東京大学医学部卒業後の鬱屈した若き森林太郎に同定し、その初心の姿を森鴎外の全生涯に重ねて浮き彫りにする。鴎外研究の画期をなす表題作。ほかに近代日本文学における創作の「制度」となった原稿用紙、印刷された作品の本文の様態、書物となって読者に届くまでの作品の流通など、近代文学研究における最も根底的なテーマを踏み込んで論じる。

目次

投書家時代の森鴎外―『読売新聞』投書欄の再検討
森鴎外の在独通信
森鴎外の帰国第一声をめぐって―『読売新聞』投書欄の再検討
『読売新聞』投書欄の近代―明治十六年を中心に
制度としての原稿用紙―その予備的考察
「時と紙筆とを費やす者」―太田豊太郎の手記をめぐって
『一葉全集』という書物
全集の本文
鴎外・明治四十一年三月十七日―上田敏宛書簡から
「心」を読んだ小学生―松尾寛一宛漱石書簡をめぐって〔ほか〕

著者等紹介

宗像和重[ムナカタカズシゲ]
1953年生まれ。早稲田大学大学院博士課程後期満期退学。早稲田大学教授。日本近代文学、とりわけ森鴎外を専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuki

1
特に第一部、『読売新聞』の精読による研究がすさまじい。鷗外の最初期にまつわるドラマが資料を駆使し描き出されている。資料の扱いを含め学ぶこと多し。思わず人に話したくなるほどの氏の狂気ともいえる初期を代表する仕事が集成されているといってよいだろう。2017/12/21

こさと

0
地元図書館の本。 大学の後輩にあたる我が恩師から武勇伝を聞き、日本近代文学館の文学館演習で講義を聴きました。文学を学んでいてよかったと思いました。2019/08/01

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