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出版社内容情報
天才闘牛士の天才たるゆえん.尼僧同士の恋のさやあて.混乱と喧騒が支配するラテンのノリと,ケルトの血をひく幻想的な物語-.ドン・キホーテのふるさと発.どこから読んでも楽しめる,新たな発見にみちた格好のスペイン案内.
内容説明
16世紀以来大学都市として栄えるセルバンテスの生地、アルカラー・デ・エナーレス。由緒正しい当地のアルカラー大学に客員教授として赴任した著者がスペイン各地で見聞きした、笑撃的な話題のかずかず。騎士道小説を読みすぎたドン・キホーテのふるさとからの、「ふだん着のスペイン文化・文学案内」風エッセイ、全26篇。
目次
1 ラ・マンチャのそよ風(トリリンゲの中庭;お別れパーティー;闘牛士ホセリート ほか)
2 ドン・キホーテのキッチン・テーブル(名料理人;ボルヘスはピーナツが好き?;チョコレートの話 ほか)
3 セルバンテス書店(鱈とオリーブと『ドン・キホーテ』;砂漠と迷路;セルバンテスと近代小説 ほか)
著者等紹介
木村栄一[キムラエイイチ]
1943年、大阪市生まれ。神戸市外国語大学教授。1993年、客員教授としてトレードのオルテガ国際教育センターに、1997年、2001年にはアルカラー・デ・エナーレスのアルカラー大学に赴任。現代ラテンアメリカ文学の翻訳者として知られる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
300
ラテン・アメリカ文学の研究者である木村榮一氏がマドリッドの東30kmに位置するアルカラ・デ・エナーレス(大学と旧市街が世界遺産)に滞在していた折に綴ったエッセイ。この人は当地の大学で日本語を教えていたようなのだが、なかなかに楽しくスペイン生活を満喫できたようだ。エッセイは澁澤龍彦のもの(文中に引用もあるが)を深窓の書斎から解き放ち、行動的にしたといった趣きである。スペイン生活全般に及ぶが、中心となるのはやはりスペイン、およびラテン・アメリカ文学(とりわけボルヘス)への連想である。衒学趣味にならない程度に。2023/09/12
三柴ゆよし
11
ラテアメ文学の翻訳者として知られる木村榮一先生が、セルバンテスの生地アルカラー・デ・エナーレスに客員教授として赴任していた頃の思い出を回想したエッセイ集。当地で知り合ったあたたかい人と料理、そして文学について、多くのページが割かれている。木村先生は、スペイン作家フリオ・リャマサーレスの講演で、一度だけお見かけしたことがある。飄々とした風貌と、温和で飾らない関西弁が、非常に魅力的な御仁だった。本書を読みながら、そのときの語り口を思い出した。それぞれの文章の最後には、簡単な読書案内も付されている。いい本です。2011/11/20
ハヴィチ
1
ラテンアメリカ文学の翻訳でおなじみの木村榮一さんが綴ったエッセイ。同僚、チョコ、野菜、列、街、建物など、現実の何気ないことを入り口に、その内側に脈々と流れる文学の深淵へと導いてくれる大変素晴らしい本だった。特にボルヘスの短編が何度も引用され、その度に大変面白く話してくれる。今まで難解で理解ができなかった部分もほぐされたような気がして、ボルヘスにもう一度挑戦してみたくなった。ボルヘス以外にもたくさんの本を紹介してくれるブックガイドのような一冊でもあり、読みたい本が増えた。2016/12/28




