ウィトゲンシュタイン『哲学探究』という戦い

個数:
電子版価格
¥2,860
  • 電子版あり

ウィトゲンシュタイン『哲学探究』という戦い

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年10月08日 12時36分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 366p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000240635
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0010

出版社内容情報

ウィトゲンシュタインは、『哲学探究』において自らの『論理哲学論考』を乗り越え、哲学問題をまったく新しい光のもとにおいた。従来の問題に新たな解答を与えたというよりも、むしろそっくり哲学の風景を変貌させたのである。読者は、本書によってその光のもとに導かれ、『探究』が開いた哲学的風景に出会うだろう。

内容説明

ウィトゲンシュタインの主著である『哲学探究』は現代哲学に巨大な影響を与え、また哲学を越えて注目され続けてきた。しかし断片的な考察を連ねているように見える特異なスタイルのため、その全体像を捉えることは困難であり、『哲学探究』を読む者は自分の気に入った箇所を拾い集めていくにとどまりがちだった。著者は、三十年以上にわたる研究を踏まえ、いよいよ全貌を解き明かそうと立ち上がる。『哲学探究』という二十世紀を代表する豊かな知の旅を、読者は本書において体験するだろう。

目次

語は対象の名前なのか
名指すとはどういうことか
分析への誘惑
本質の探究からの決別
「理解」の罠
規則に従う
感覚を語る言語
思考の神話
私だけが“これ”をもっている

志向性の正体
言葉は生の流れの中で意味をもつ
心的概念の道具箱
意志する・意図する・意味する

著者等紹介

野矢茂樹[ノヤシゲキ]
1954年東京都に生まれる。東京大学大学院博士課程単位取得退学。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、立正大学文学部教授。東京大学名誉教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sam

44
興味はあってもなかなか近寄れないウィトゲンシュタイン。本書を読んでみて、著者の「ウィトゲンシュタインを読んで最も驚きなのは、誰も立ち止まらなかったところで立ちつくしているいるその姿である」という言葉に深く頷く。とはいえ本書ではウィトゲンシュタインの意図は読者を哲学の森の奥に引き摺り込むことではなく、逆に「哲学に悩まされず、霧が晴れ、憑き物が落ちた状態で晴れやかに生きることができる」ようにすることだという。そうだとすれば、生きていくための「希望の書」としていずれ原典に当たってみたいものだ。2022/04/09

踊る猫

30
書かれていることは一件難解な事柄のように映る。だが哲学的な用語に惑わされず慎重に読めば、問われていることは不思議と簡単というか身近な事柄であることに気づくだろう。「わかる」とはどういうことか。「痛い」とはどういう意味なのか(私が痛がっている姿を見て私が実際に痛みを感じていると、どうしてあなたに言えるのか)。だからあまりにも「コロンブスの卵」的な、誰もが考えつきそうでつかない問いでありアホらしくなるほど素朴な問いに付き合うこと。それがウィトゲンシュタインを読むことだと思う。著者と同時に今回も存分に格闘をした2022/09/25

踊る猫

29
ほとんど(いや、まったく?)誰の助けも借りず、誰の威を借りることもなく野矢茂樹はウィトゲンシュタインの畢生の大作『哲学探究』と戦う。ここで行われている議論は野矢のこれまでの著書の議論とシンクロするところがあり、そこから大きく前進したわけではないにしろベースに立ち返って徒手空拳で考え続ける姿勢に感心する。これこそウィトゲンシュタインが『哲学探究』という著書を通して教えたかったことかもしれない、とさえ思った。故に、この本を読むことは自分なりの哲学の「型」を見つけ、それを鍛え上げ「実践」することではないかと思う2022/02/27

田氏

27
2020年に新訳が出て、世間の片隅でホットトピックな『哲学探究』。読み始めに「読める…読めるぞ!」と興奮し、暫時のち「やっぱ読めねえ」となったのは良い思い出である。そんなのと次元は違えど、野矢御大は御大で「やっぱ読めねえ」だったとのことで、ウィトゲンの恐ろシュタインぶりに震えるシビれる憧れる。というわけで、体感としては鬼界訳の原著を読んだときには3シュタイン程度だったシビれが、本書でもう15シュタインくらいにはルートヴィったように思う。この文の意味がわかる気がしたなら、それが『言語ゲーム』の合図だ。多分。2022/05/14

33 kouch

26
交通事故の裁判で模型を使って検証する場面から、言語の抽象性、記号性を感じとるウィトゲンシュタイン。サピエンス全史の認知の話と少しシンクロした。 「リンゴ 赤 5」の発言で八百屋はリンゴを5つ持ってくる。買うとか、持ってきてくれ、とは言っていない。もしかすると「5個も必要ない」と続くかもしれないのに、リンゴを5個持ってくる。シチュエーションや文脈が意味を与える…そんな感じのことを言っていて、言語を分解して検証しているのは分かったが、それがどう、我々にかかった霧を晴らすのかがわからなかった…別な本でまた挑戦2024/06/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19283567
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。