出版社内容情報
政権発足から三年半の間に何が行われてきたのか。複数の専門家が多角的に分析した、安倍政権論の決定版。
内容説明
「経済最優先」を掲げる一方で、国家主義的な政策を強行して、改憲への道をひた走る安倍政権。この政権の本質をどのように捉えたらよいのか。憲法、教育、経済、外交等々の各分野で、「これまでに何が行われてきたのか」を専門家たちが検証。高い内閣支持率を維持し続けている理由、政権の運営手法も含め、多角的に分析した安倍政権論の決定版。
目次
1 安倍政権を動かしているもの(座談会 何が安倍政権を支えているのか;安倍政権は支持されているのか―内閣支持率を分析する;「公明嫌い」の首相が強める公明依存―官邸と公明党・創価学会をめぐる基本構図)
2 安倍政権の3年半を検証する(憲法 進められる戦後日本の「体質改変」;教育 誰のための「教育再生」か―“自由・公正・卓越性”基盤の解体;アベノミクス1 アベノミクスとは何だったのか ほか)
3 私の安倍政権論(安倍首相の「政治」;安倍総理にとって“敵”とは何か?;すれ違う視線の先に ほか)
著者等紹介
中野晃一[ナカノコウイチ]
1970年生。上智大学国際教養学部教授。比較政治学、日本政治、政治思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
40
自民党、感じが悪いよね(ⅴ頁)。いや、漢字の認識がおかしいよね(未曾有とか、云々とか)。古賀茂明先生によると、アベノミクスの本質は円安だけとのこと(17頁)。中野先生は、アベ政権の弱点は再生・持続可能性の欠如。人を育てないという致命的な政権(24頁)。低賃金で庶民窮乏では、展望の欠片もない。古賀先生によると、安倍政権の最大の強みはマスコミ支配(29頁)。国有地問題もその一環だろう。日経世論調査の安倍政権支持理由で、人柄が信頼できる(36-37頁)。凄いねぇ。息を吐くように嘘をつくのにか? 2017/04/26
coolflat
17
軽減税率問題が官邸の勝利に終わった原因の一つは、財務省が創価学会に全くパイプがなくなっていたということだという。前事務次官香川俊介が太いパイプを持っていたが、彼が亡くなった後はパイプなしになった。結果、財務省の接触相手は自民党、公明党だけになり、それも官邸とは不戦の誓いを立てている谷垣に頼ってしまったのが仇となり、官邸に全てひっくり返された。実は安保法制の時も同じ構造で、自公の政策担当者、幹部というのは表で活動し、本人たちも自分たちがいろいろ決めていると思っているが、裏では大枠の話はできてしまっている。2017/05/01
coolflat
17
自分に対して批判的かつそれを表明するのに躊躇ない女性に対して、安倍は抑えがたいほどの激しい苛立ちや嫌悪を感じている。辻元議員にしても蓮舫議員にしても野党政治家として当然、言うべきことを言っているだけなのに、安倍は「女性に侮辱された、迷惑をかけられた」と受け取り、ムキになっている。ここに安倍の特長が端的に表れている。まず「批判者」は自分の政策などを単に批判しているのではなくて、人格を含めた全体攻撃をしている“敵”ととらえる。とくにその批判者が「女性」である場合は、2017/04/03
coolflat
16
前々から世論調査(実感には伴わない安倍政権の支持率の高さ)には疑問を持っていたが、本書の『安倍政権は支持されているのか-内閣支持率を分析する』の章を読むに当たり、その疑問が確信に変わった。筆者の言うところ、「安倍内閣支持率や自民党支持率の本当の値は、10ポイント以上低いのではないか」ということである。要するに安倍内閣及び自民党支持率は“下駄を履かされている”というのだ。筆者はこの内閣及び自民党支持率に下駄を履かす世論調査のトリックを解くために、選挙結果(政党得票率)と世論調査(政党支持率)を比較している。2017/03/28
イボンヌ
10
アベノミクスが完全に失敗したことが、この本で分かるかもしれません。2017/12/29
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